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2010年9月18日 (土)

ぼくが中学・高校生時代に買ったレコードたち

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少なくともこうやって、当時やっとの思いで買ったLPレコードを、いまでも大切に持っているワケですよ。だって、捨てられなかったんだもん。何10回、いや何百回も聴いてきたレコードたち。


■昨日の朝、『ゲゲゲの女房』の後 8:15から始まるNHK総合『あさイチ』に、ゲストとして、ゲゲゲの女房の安来の父親役だった「大杉漣」が登場した。ぼくはあわてて、録画スイッチを押し診察室へ向かったのだが、昼休みに帰って来て番組を再生したら、大杉漣がギターの弾き語りをしていて驚いた。彼は僕より7歳年上だが、聴いてきた音楽はものすごく似ている。彼は加川良や高田渡の熱烈なファンなのだ。

この日、彼が唄ったのは、加川良の「伝道」だった。たまげたし、すごくうれしかった。ぼくも大好きな加川良の曲の中でも、「伝道」はベスト5に入る曲だ。あとの4曲は、「偶成」「こがらしえれじい」「下宿屋」「鎮静剤」かな。だから、僕だって今でも「伝道」は歌詞カードを見ずにギターで弾き語りできるぞ。


つまりは「そういうこと」さ。ぼくの長男が、中学2年生の時点で、邦楽・洋楽・ジャズ・クラシックと、分け隔てなく貪欲に音楽を取り込む姿勢は素晴らしいと思うが、彼が「ただ」で TSUTAYA から借りてきてパソコンにコピーし、ウォークマンに落として聴いている楽曲が、はたして彼が50歳になった時でも、忘れられない大切な音楽として、その時の彼を支える力があるのだろうか?

ぼくは、そのことを危惧している。

2010年9月15日 (水)

いまどきの中学2年生が享受する音楽環境とは

■夕食後、今日発売になったテニス雑誌を買いたいから TSUTAYAへ行こうと、おばあちゃんからもらった図書カードを手に小6の次男が言うので、中2の長男もいっしょに TSUTAYAへ行った。

次男は目的の雑誌を自分の図書カードで購入。ぼくは雑誌コーナーで立ち読み。長男はずっとレンタルCDコーナーにいて、暫くしてから5枚のCD(うち、シングル3枚)を手にやってきて「おとうさん、これ借りたいからよろしく」と当たり前のように言った。

「何だお前、とうさんが金払って借りるのかよ。」 確かに「Tカード」は僕のだが、借りたのは長男だ。しかも、先週末にも5枚1000円で借りてきたばかりじゃないか。なんか納得できないんだよなぁ。

帰宅するなり彼はパソコンに向かって借りてきたCDを早速コピーしている。続けて自分のウォークマンを接続して曲を転送。そんな作業を繰り返して、彼のウォークマンには既に100枚以上のCDが収録されているのだった。


■振り返ってみて、ぼくが中学2年生だった頃はどうだったか? 

『僕の音盤青春期』絵と文・牧野良幸(音楽出版社)という本が出ているが、同じ昭和33年生まれで学年は一つ上の著者とは、ぼくもほとんど同じ音楽変遷を経てきたのだった。

当時はまだラジカセなんてなかったから、FM放送をカセットテープにエアチェック録音することはできなかった。ただ、AMラジオはあったから、当時の中坊は洋楽のベストテン番組に耳を傾け、今週の洋楽チャートがどうなっているのか聞き入ったものだ。気に入った曲があれば、レコード屋さんでシングル盤(ドーナツ盤とも言ったな)を買った。LPなんて、高くてそうそう買えなかった。

ぼくが最初に買ったシングル盤は、サイモンとガーファンクルの「コンドルは飛んで行く」と仲雅美「ポーリュシカ・ポーレ」だったな。この曲は、1971年のTBSドラマ「木下恵介アワー」人間の歌シリーズ「冬の雲」のドラマ挿入歌だった。

そうして、初めて買ったポップスのLPレコードは、CBSソニー『ギフト・パック・シリーズ』の中の「映画音楽ベストヒット集」だった。前述の『僕の音盤青春期』絵と文・牧野良幸(音楽出版社)の中には、26ページにこんな記載があって笑ってしまったよ。

あの頃、小遣いだけが頼りの中学生がLPレコードを買うのは大変だった。せいぜい一枚1,000円のクラシック廉価盤が精いっぱい。ポップスはシングルで買うのが普通だった。でも、「いつかはポップスもLPで!」と思っていた。(中略)

71年暮れ。とうとう初めてのポップスのLPを買う時がきた。いつものように僕とYがレコード屋にひやかしに行ったときのこと、いちばん目立つ棚に、赤い箱がズラリと入っていた。まるで海から打ち上げられた貝殻のようにたくさん重なっている。

それはCBS・ソニーが創業3周年で発売した『ギフト・パック・シリーズ』。LP2枚が赤い箱に入ったベスト盤である。赤い箱はとても印象的で、クリスマス前のウキウキした気分にぴったりだった。『ギフト・パック・シリーズ』には、CBS・ソニーのアーティストがずらりと並んでいた。

その一番手は、やはりサイモンとガーファンクル。前にも書いたが、サイモンとガーファンクルは「ポップスを聴くなら、まずサイモンとガーファンクルを聴け!」と言われるくらい人気だったのだ。(中略)おまけにベスト盤だからさらに厳選された良い曲ばかりにちがいない。2枚組で3,000円という値段も買いやすかった。僕はサイモンとガーファンクルの『ギフト・パック・シリーズ』を買うことにした。自分へのクリスマス・プレゼントだ。


まったくおんなじだ。ぼくは買ったLPレコードを大切に胸に抱えて家に帰り、繰り返し繰り返し聞いた。気に入った曲が、例えばB面5曲目だったりすると、何度も訓練するうちに、曲の始めにぴったし針を落とせるようになったものだ。


■ぼくはこの本の著者と違って、その後は洋楽を離れて専ら国産フォークの世界へどっぷりと浸かることになる。2番目に買ったLPは、泉谷しげる『春夏秋冬』(エレック・レコード)で、3番目が加川良『親愛なるQに捧ぐ』(URCレコード)だった。来る日も来る日も、同じレコードの同じ曲を何度でも繰り返し繰り返し聴いた。加川良のレコードの場合は、やはりB面2曲目の「下宿屋」か。(つづく)


2010年9月11日 (土)

今月のこの一曲 「You've got to have freedom」 by Pharoah Sanders

■今月のこの一曲は、じつは以前にも取り上げたことがある曲だ。<ここ>の下の方へスクロールしてくと出てくる『 You've Got To Have Freedom 』。2003年10月14日に書いたものです。 数あるジャズの名曲の中でも、ぼくが一番好きな曲。もう大好きで、初めて聴いてから30年も経つのに今でも聴き続けている。落ち込んだ時、心が弱っている時、どうにもならない時、大音量で、何度も何度も繰り返し繰り返し聴いてきた。 ファラオ自身の演奏は5種類(5ヴァージョン)あって、レコードはみんな持っている。これだ。 100911 ■以前「YouTube」で検索してみた時には、2006年にファラオ・サンダースが来日した際に伊豆の修善寺で「sleep walker」と共演した時のライヴ映像がヒットしただけだった。 でも、先日久々に検索してみたら、いろいろいっぱいアップされていて驚いたのだ。 まずは、Theresa Records『Journey To The One』(2枚組)3面1曲目に収録された、1980年録音のオリジナル演奏がこれだ!


YouTube: Pharoah Sanders "You Got To Have Freedom"

この曲の一番烈しい熱狂的な演奏は、Theresa Records「Pharoah Sanders Live!」なのだが、長いからさすがに YouTube にはなかった。ベース以外は同じメンツで、オランダのタイムレス・レコードに録音された演奏がこれだ。これも熱いぞ。すっごく充実した密度の濃い演奏だ。ピアノのジョン・ヒックスがいいんだなぁ。


YouTube: YOU'VE GOT TO HAVE FREEDOM @ AFRICA PHAROAH SANDERS

他の人がカヴァーしたものも、いっぱいあるぞ。


YouTube: YOUVE GOTTA HAVE FREEDOM


YouTube: BOOGALOO / YOU GATTA HAVE FREEDOM


YouTube: You've Got To Have Freedom - Courtney Pine ft.Carroll Thompson


YouTube: Dj Cam - You got to have freedom (feat. Inlove)

■今年70歳になるファラオ・サンダースもさすがに寄る年には勝てない。最近の演奏にはかつてのパワーは期待できないが、まだまだ元気だぞ! 動いているファラオを見ることが出来るだけでもうれしいな。以下は、ごく最近の 2009年のライヴ映像。


YouTube: Pharoah Sanders @ Big Chill 2009 pt 3


YouTube: Pharoah Sanders - You Gotta Have Freedom @ Big Chill 2009

■なお、ファラオ・サンダースのCDに関しては、昨年の夏に再来日した時の「HMVでのインタビュー記事」が詳しいです。 iTunes でも、150円で買えます。


YouTube: Pharoah Sanders

■おまけ■ ニコニコ動画にあった「吉幾三 v.s ファラオ・サンダース」あはは! こいつはたまげた。

2010年8月 9日 (月)

マイク・モラスキー著『ジャズ喫茶論』(筑摩書房)

■先日から、マイク・モラスキー著『ジャズ喫茶論』(筑摩書房)を読んでいる。じつに面白い。彼(モラスキー氏)が来日して初めて新宿アルタ近くの「ジャズ喫茶」体験をしたのは、1976年9月。その約半年後に、ぼくも同じジャズ喫茶で新宿デビューした。それは『びざーる』という名のジャズ喫茶だった。たしか『ディグ』よりも先だったように思う。

当時すでに、ぼくの故郷の伊那市にも「ジャズ喫茶」があった。サッチモの笑顔が白い線で黒地に描かれたマッチの「アップル・コア」だ。僕が高校生になった年(2年生じゃなくて)に伊那バスターミナル向かいから少し南へ下ったビルの2階にオープンした(いま『ジャズ批評別冊・ジャズ日本列島61年版』を調べたら、昭和49年5月21日オープンとある)。同級生だった小林君なんかは、さっそく常連になって昼間から(?)入り浸っていたみたいだが、当時ぼくはまだジャズを知らなかった。

だから、高校生の頃には「アップル・コア」の怪しい雰囲気が怖くて、とても足を踏み入れる勇気はなかったな。結局、この店に初めて入ったのは、1979年の夏だったか。この頃にはもう、タバコをすぱすぱ吸っていたなぁ。

それからさらに数年して、アップル・コアの名物美人ママが突如ニューヨークへ行ってしまい、JBLのオーディオ・システムも、ジャズ・レコードもそのまま居抜きで、この店は人手に渡ってしまった。その途端、客足は一気に減ったという。結局あの店はママさんの妖しい魅力で保っていたんだね。

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■読んでいて思わず笑ってしまったのは『ジャズ喫茶論』の55ページ。そうか、ジャズ喫茶のマスターって、じつは店主の意味じゃなくて、スターウォーズの「ジェダイ・マスター」と同じ意味の「師匠」だったんだ。なるほどなぁ。(つづくかも)

2010年7月19日 (月)

今月のこの一曲 「Hide and Seek」 by Imogen Heap

■この、アントワン・デュフォールの最新CDは、ある種の「カヴァー曲集」となっている。オリジナル曲も、誰それにインスパイアーされて作った曲だと紹介されていた。で、このCDに収録された楽曲のうち、ひときわ異彩を放っているバラードがあった。それが「Hide and Seek」だ。


YouTube: Hide and Seek (Imogen Heap) Solo Guitar by Antoine Dufour

彼はCDライナーノートの中で「この曲」をこう紹介している。

7. "Hide and Seek" Song by Imogen Heap. She's a Huge influence on my Music. Lately and is such an Amazing Composer. "Hide and Seek" is One-of-A-Kind. There's Nothing's like it. This Song is Pretty Deep and Intense. With a very Unique Sound.

220719 ■ところで、"Hide and Seek" とは「かくれんぼ」のことだ。つい最近知ったことだが、日本のかくれんぼとイギリス(ほか海外)の「かくれんぼ」はルールが違うらしい。外国の「かくれんぼ」では、隠れるのは「一人きり」で、残り全員が「おに」になるのだという。こっちの方が怖いんじゃないか。何か、ゾンビか吸血鬼に追われるみたいで。 ■この、イモージェン・ヒープという女性をぜんぜん知らなかったのだが、あのジェフ・ベックがプッシュしている英国の新人らしい。エフェクターを駆使して、多重録音「ひとりアカペラ」で歌った「この曲」は凄いぞ! 歌詞がなんだか全く理解できない。癒し系と勘違いしている人も多いみたいだが、かなり「刺々しい単語」が連なって、繊細で孤独ですっごく内省的な曲だと思うぞ。歌詞が載った YouTube がこれだ。


YouTube: Imogen Heap - Hide and Seek (With Lyrics)

イモージェン・ヒープが、ライヴで歌ったヴァージョンもいいね。 "


YouTube: Imogen Heap - "Hide And Seek"

同じライヴで歌った「この曲」も凄いな。


YouTube: Imogen Heap - "Just For Now"

■この「Hide and Seek」は、スコアーが出版されているみたいで、合唱グループがアカペラでいろいろとコーラスしている。


YouTube: Achordants - Hide and Seek

2010年7月 4日 (日)

「People get ready」の話はまだ続くのだ

■ヨーロッパ勢は早々に消えて、南米勢だけでトップの座を争うのでは?
と思われたサッカー・ワールドカップだが、蓋を開けてみれば、決勝リーグから
いつの間にか、ブラジルもアルゼンチンもいなくなってしまったよ。

こうなったら、パラグアイに頑張ってもらわなきゃいけないよな。
なにせ、8年前の日韓同時開催の時には、パラグアイは松本でキャンプしたのだ。
例の有名なゴール・キーパー(名前を忘れた)が人気だったな。

このところ、深夜帯のテレビ放送は大変だ。NHK総合では、ウインブルドン女子決勝をやってたし、
TBS は「アルゼンチン v.s ドイツ」戦。CSの Jsports では、ツール・ド・フランス初日を放送中。


この時間帯は、Jsports だな。新城はもうゴールしたらしい。今年度は、残念ながら僕の大好きな別府史之は出場していない。


■ところで、「People get ready」のカヴァーで大切な曲を忘れていた。
ボブ・マーリーの数ある曲の中でも、ぼくが一番好きな「ワン・ラブ」がそれだ。
彼は「Peple get ready」にインスパイアーされて「この曲」を作ったのだそうだ。





YouTube: bob marley - one love


■さて、この曲をギターで弾くにはコード進行が分からないと困る。
「ハナレグミ」のコピー屋さんの映像を見ていると、みな
C Am F C のコードを使っている。

でも違うんじゃないかな。ぼくは、D Bm G D のコード進行の方が指が馴染むのだ。

幾つか映像を探したら、見つかったよ! これだ。





YouTube: Acoustic Guitar Lessons "People Get Ready" Tab Included

なるほど! 左手の指使いがよく判ったぞ。
おいらも、これで練習しよう。


2010年7月 2日 (金)

先月の忘れていたこの一曲「People get ready」

■このところ本を読む気力もわかず、ブログを更新するパワーもない。 まぁ、そういう時もあるさ。 そういう場合は、ただただ好きな音楽に身を浸す。それで、 少しだけ救われた気持ちになる。 ■しばらく前に、小坂忠『ほうろう2010』を買ったので、そればかり聴いていた。やっぱり小坂忠はいい。ほんとうに声がいい。で、久々に『People』も取り出してきて、しみじみ聴いてみる。みな心に沁みる歌ばかりだ。 中でもぼくのお気に入りは、12曲目。カーティス・メイフィールドの名曲「People get ready」。

People get ready 用意はいいか 荷物なしで   乗るだけでいい 行き先信じ   キップはいらない そして言うのさ thank the load

しばらく前まで、この曲のライヴ・ヴァージョンが YouTube にアップされていたが、 知らないうちに消去されていた。残念です。 本家、カーティス・メイフィールドが「The Impressions」で録音したオリジナル曲がこれだ。


YouTube: The Impressions - People Get Ready

この曲は、いろんな人がカヴァーしているが、有名なところでは、Jeff Beck and Rod Stewart か。


YouTube: Jeff Beck and Rod Stewart - People Get Ready (music video)

めずらしいところでは、この「ハナレグミ」のヴォーカルもいいね。


YouTube: ハナレグミ - People Get Ready

あと、スティングも歌っているが、これはイマイチかな。


YouTube: Jeff Beck w. Sting - People Get Ready - Madison Square Garden, NYC - 2009/10/29&30

このねえちゃん、なかなかカッコイイんじゃないか?


YouTube: People Get Ready Eva Cassidy

■いつか おいらも、自分でギター弾きながら唄ってみたい、あこがれの曲だ。

2010年6月23日 (水)

アントワン・デュフォール Live in Takato(つづき)

■前回2年前に亀工房がプロデュースした「ドン・ロス 日本ツアー」の「いなっせ」公演(2008/09/15)を見に行った時も、ドン・ロス驚異のギター・プレイに度肝を抜かれたのだが、今回のアントワン・デュフォールのギター演奏には、もっとおったまげた! ギターって楽器が、こんなにも多様な音色と打楽器的リズムを刻むことができるとは。もう、ビックリ仰天です。

この人は、まだ30歳だというのに、天才マイケル・ヘッジスのテクニックをいとも簡単に手中に収め、なおかつ、ドン・ロスのファンキーなリズムと、アンディ・マッキーのようなメロディアスな叙情性までも完璧に表現してみせるのだ。ナマで見て聴いていてると、ちゃちゃっと簡単に演奏しているように見えるのだが、とんでもなく高度で複雑なテクニックを駆使しているのだよ、絶対に。

しかも、たった1本のギターで曲が終わる度に、次々と変則チューニングを変えて演奏を続ける。すっごいなぁ。コンサート終了後、購入した最新作CDにサインしてもらった時に右手を見せてもらったのだが、案外小さな手だったよ。なのに何故、あんな魔術的な驚異の演奏ができるのか? ホント信じられないな。

ただただビックリしてしまい、演奏曲目とかちゃんとチェックしてなかったのだが、印象に残った曲は「En T'attendant」っていうフランス語の曲名が付いた曲だ。意味は「君を待ってるよ!」で、まだ奥さんのお腹の中にいた彼の息子のために作った曲なんだそうだ。あと、初期の曲「Trilogy」はウインダムヒル・レーベルの音がして懐かしい感じがした。

それからアンコールの前のラストに演奏された「Ashes n the sea」。この曲は「YouTube」で、さんざん聴いていたからね、大好きなんだ。彼の話によると、この曲は数年前にバンクーバーで銃で撃たれて死んだ従兄弟のために作られたのだそうだ。本当はとっても悲しい曲だったんだね。知らなかったな。

あと、ぼくも不思議だった、ギターのネックに巻かれたバンダナ。どんな意味があるのか前澤さんが質問してくれた。そしたら、アントワンをこう答えたよ。「ほら、こうやって手の汗拭けるでしょ。それから、弦の余計な共鳴を防ぐためさ」なるほど、そうだったのか。

それにしても、アントワン・デュフォールのギター演奏はファンタスティックで、インクレディブルで、アンビリーバブルなライヴだったなぁ。ナマで聴けて見れて、ほんと幸せだ。アコギ・ファンでまだ未見の人は、必見ですぜ!!

2010年6月22日 (火)

亀工房。そして、アントワン・デュフォール。凄かったな

■ワールドカップ「日本 vs オランダ」戦が、夜8時半から始まる土曜日の夕方だったから、はたして高遠でのコンサートに人が集まるのかどうか主催者以上に心配していたのだが、ふたを開けてみれば100人近くの観客が集まったのだった。前澤さんの話では、遠く福井から高遠までやって来た人もいたという。

始めに登場したのは「亀工房」の二人。

最初の曲は、ザ・ピーナッツのヒット曲「コーヒー・ルンバ」。ツアーで高速道路を移動中に、サービス・エリアで休憩した時、コーヒーの自動販売機から「この曲」が流れてきたのだそうだ。でも、妙に「この曲」が亀工房に不思議と似合っているのだ。続いて、アイルランドのトラディショナル2曲を続けて演奏。

この曲を聴いていて思ったのだが、亀工房の主役は奥さんなんだね。
旦那さんは決して出しゃばらず、奥さんを上手に引き立てサポートに徹しているのだ。
すごいなぁ。なかなかできることじゃありませんよ。

続いて「ジャーニー」と「ショー・マスト・ゴー・オン」。
この2曲を作曲したのは奥さんの方なんだね。すっごく良い曲。
特に「ジャーニー」は大好きな曲だ。
「ショー・マスト・ゴー・オン」は、この日初めて聴いたが、これもいい曲だなぁ。
生きることの切実さが感じられて、勇気と元気を分けてもらったような気がした。

ラストの曲は「マーブル・ホールズ」。沖縄の曲かと勘違いするほどゆったりした曲。これがまたしみじみいい演奏だった。(さらに続く)

2010年4月18日 (日)

映画『ホノカアボーイ』

■ジェイムス・テイラー&キャロル・キングの日本武道館でのコンサートの模様が、そこかしこにアップされてきた。

「rockin'on ライブレポート
「ぐうたらRYOSEIのチェロ修行日記」
「McGuffin.」
「自然と音楽を愛する者」


■いま『レコード・コレクターズ増刊/ シンガー・ソングライター』を読んでいるところなのだが、36ページからの「細野晴臣インタヴュー」がとっても面白い。


「たしか小倉エージに”こんなのはどう?”って紹介されたのがJTだったわけ。彼の歌は、僕にもぴったりとくる音域だったんだ。しかもノン・ヴィブラートのストレートな発声法っていうのは初めてだった。ロックにもフォークにもなかったのね、JTスタイルは」(中略)

「まず、ギブソンのJ50、あのギターにあこがれたんだよ。あの地味な音がね、なかなか出ないの。他の人はだいたいマーチン系の派手な音でやってたの。で、小坂忠がJ50を手にいれてね、それで『ありがとう』を作った」


そっかぁ、初期の小坂忠は「和製ジェイムス・テイラー」って言われてたっけ。だから僕は小坂忠が好きなんだ。でも、『ほうろう』の頃には細野さんも小坂忠も JTからずいぶんと離れていってしまったなぁ。


■ところで、「ほぼ日刊イトイ新聞」の黒柳徹子さんインタヴューがとっても面白い。
特に「森繁久弥さんのはなし」。すっごいなぁ、森繁さん。

ちなみに、森繁久弥さんの血液型はB型。渥美清さんもB型。柳家喬太郎さんもB型。じつは、芸能人には多いのだB型の人。血液型の話をすると、松尾貴史さんに怒鳴られそうだが、でもぼくは結構信じていたりする、血液型。特に、B型の人をリスペクトしているのだ。この人たちは、DNAからして「特別」で、ぼくがどんなに努力して背伸びしてみても、絶対に追いつけないものを既に手にしているのだよ。すごいジェラシーを感じているのだ。

そういう思いって、B型の人たちには、決して判ってもらえないのだろうなぁ。


■あ、映画『ホノカアボーイ』。じつはまだ見終わっていないのだ。
感想はまた後日。

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