小鳩園で絵本を読む。それから、板橋文夫のこと
■今週の水曜の午後は、園医をしている「小鳩園」に出向く日だった。小鳩園は、発達障害児や重度心身障害児が母親とともに通う伊那市の母子通所施設だ。ぼくは夏と冬の2回行って、お母さん方に話をしてくる。 この日は、手足口病などの「夏かぜ」の話と、Hibワクチン、7価肺炎球菌ワクチン(プレベナー)の話をした。そのあと、子供たちと園の先生方もいっしょになっての「絵本タイム」。ぼくが読んだ絵本は、 1)『どうぶつサーカスはじまるよ』西村敏雄・作(福音館書店) 2)『ぐやんよやん』長谷川摂子・ぶん、ながさわまさこ・え(福音館書店) 3)『まるまるまるのほん』エルヴェ・テュレ作、谷川俊太郎・訳(ポプラ社) 『ぐやんよやん』を読み始めたら、すっごく反応のいい子が一人いて、ぼくがページをめくって「じんじ じんじ ずー」とか言うたびにキャッキャ言って喜んでくれた。それ見て、その子のお母さんと先生方がちょっと驚いたような反応を示した。しめしめ、やったね! 『まるまるまるのほん』は、子供たちに絵本をクリックさせたりタッチさせると「ぼくも私も!」と、みんな寄ってきて収集がつかなくなる。それがこの絵本の唯一の欠点だな。でも、幼い子も年長児も、障害のある子も関係なく、子供たちを夢中にさせる魅力がこの絵本には確かにある。 ■ナマの色川武大さんを一度だけ目撃したことがある。あれは何時だったか? 1978年〜1982年ころか。 場所は新宿ピットイン。板橋文夫トリオが出演した夜だった。周りの人は誰も特別視することなく、色川氏は一般客とごく自然に混ざって板橋文夫のピアノを聴いていたな。 板橋文夫と言えば、今年の2月に、東京FMのホールでクラシック・ピアノのソロコンサートを催したのだけれど、その日に演奏された「渡良瀬」の映像がネットにアップされている。これだ。 これは凄いな。数ある「渡良瀬」ソロ・ヴァージョンの中でも屈指の演奏なのではないか。 久々に板橋さんらしい演奏が見れてほんとうれしい。
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