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2010年7月24日 (土)

落語のフレーズ。その魅力とは?

■いろいろと、うまくいかない日々は続いている。
ストレスフルな毎日だ。


こういう場合、たいていみな「不眠症」に悩まされることになるのだが、
幸いなことに、ぼくには「その悩み」がない。


だから、こういう場合の常套手段であるところの「入眠導入剤」や本格的な「睡眠薬」のお世話になったことがない。


その代わり常用しているのが、八代目三笑亭可楽の落語CDだ(七代目じゃなくて八代目でしたスミマセン)。
もう効果絶大。さっきまで、あれやこれや細かいことに気を病んで後悔ばかりしてたのに、例えば、三笑亭可楽の夏の定番「たちきり線香」をポータブル・DVDプレーヤーで流せば、前半1/3 くらい聞いたところで、いつも意識がなくなってしまう。つまり、寝てしまうのですね。


だから、八代目三笑亭可楽の落語CDで、最後までちゃんと聴いて憶えているものは案外少ないかも。ごめんなさい。たしか、あの堀井憲一郎氏も寝る前に「子守歌」代わりに三笑亭可楽の「らくだ」をかけていると言ってたぞ。だから、堀井氏も、可楽の「らくだ」を仕舞までちゃんと聴いたことがないのだ。


これは、よく聞く話だが、上手い噺家の落語を聞いているうちに、なんだか心地よくなってきて、知らず知らずと寝てしまった、なんてことがよくあるらしい。


実際、8代目三笑亭可楽の落語は、聴いていて実に心地よいのだ。
リズム、テンポ。そして、お決まりの「フレーズ」。


人間、あまりにリラックスすると、寝てしまうのだね。


■お決まりの「フレーズ」と言えば、小さな子供たちが「同じ絵本」を何度でも繰り返し読んでもらいたがるのは、お気に入りの場面、お気に入りのフレーズが「その絵本」の中にあるからだ。長谷川摂子さんの講演会で聴いた話だが、長谷川さんが年少児に『どろにんぎょう』内田 莉莎子・著、井上洋介・絵(福音館書店)を何度も読んであげていて、子供たちは、物語の後半にヤギの角で「どろにんぎょう」のおなかが「ぱ〜ん!」て割れる場面がくるのをじっと待っているのだそうだ。そして、長谷川さんといっしょになって、大きな声で「ぱ〜ん!」と言って、とても満足そうな顔をするという。


ぼくはこの話を聴いて、落語も同じだなぁと思った。
同じ噺を何回聴いても、落語は面白い。飽きることがない。
桂文楽の「区役所〜ぉ!」が有名だが、落語も「フレーズ」で聴かせる芸なんじゃないかな。
そんなことを思ったのでした。

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