伊那のパパズ絵本ライヴ(その95)下伊那郡松川町図書館
■僕ら5人が集まって「この活動」を始めた「その 第1回目」 は、平成14年4月24日の「北原こどもクリニック」待合室でだった。
この4月が来れば「まる9年」、足かけ10年目を迎えることになる訳だ。
「よく続いたねぇ」。今日も午前10時半に「松川町図書館」で現地集合してから、みなでしみじみそう語り合ったのだった。早いものだ。もう10年になるのか……
■僕ら5人が集まって「この活動」を始めた「その 第1回目」 は、平成14年4月24日の「北原こどもクリニック」待合室でだった。
この4月が来れば「まる9年」、足かけ10年目を迎えることになる訳だ。
「よく続いたねぇ」。今日も午前10時半に「松川町図書館」で現地集合してから、みなでしみじみそう語り合ったのだった。早いものだ。もう10年になるのか……
■今朝は雪も舞って、風ビュービューで寒かったなぁ。こんな冬空に集まってくれる人なんているのかなって、ちょっと心配になった今日の「南箕輪村図書館」でのパパズ。でも、ありがたいことに会場はこどもたちでいっぱいだ。お父さんの姿もたくさん!
ありがとうございました。
【今日のメニュー】
1)『はじめまして』新沢としひこ(ひさかたチャイルド)
2)『いま、なんさい?』ひがし ちから(BL出版) → 伊東
3)『ぼうしとったら』tupera tupera・作(学研)→ 北原
4)『かごからとびだした』(アリス館)
5)『ねえ どっちがすき?』安江リエ、降矢なな(福音館書店)→坂本
■つい先だって、風邪で受診した元気のいい男の子が言った。「おいさん! こないだ、沢保育園に来てくれた人だよね?」
■怒濤の「保育園、秋の内科健診月間」が、ようやく終わった。やれやれ。
どの保育園でも、健診の後に絵本を読ませてもらってくるのだが、今季は『しろくまのパンツ』ツペラツペラ(ブロンズ新社)『きょうのごはん』加藤休ミ(偕成社)の2冊を集中的に読んでみた。
年齢によって、保育園によって、それぞれもっと反応が違ってくるかなって予想してたんだけれど、そうでもなかったかな。こどもって、面白いね!
こうして、たくさんの子供たちの前で絵本を読ませてもらえる贅沢。ほんとありがたいねぇ。(以下、過去のツイートから抜粋。少しだけ改変あり)
昨日、可笑しかったのは、おじいちゃんのお祝いのお寿司の見開きページを見た1人の男の子。「その赤いの、赤いの好き!」って大きな声で言った。ぼくは「この鉄火巻きかい?」て指差したが違う。イクラ? 違う。マグロ? 違う。「えぇ〜、じゃどれ?」ってその子の目の前で絵本を広げたら、
■今日は、午前10時半から上伊那郡箕輪町「木下北保育園」で伊那のパパズ絵本ライヴ。
木下北保育園の園庭南端には、宮崎アニメ『となりのトトロ』に登場する、あの巨木そっくりの「木下のケヤキ」がある。樹齢1000年。それはそれは見事だ。この日は保育園の参観日。おとうさんがいっぱい来てくれたよ。
<本日のメニュー>
1)『はじめまして』新沢としひこ(すずき出版)
2)『でんしゃはうたう』三宮麻由子(福音館書店)→ 伊東
3)『しろくまのパンツ』tupera tupera(ブロンズ新社)→ 北原
4)『かごからとびだした』(アリス館)→ 全員の手あそび歌
■今日の日曜日は、パパズ久々の遠征だ。メンバーも5人全員そろって倉科さんの車に同乗。午前8:30、伊那発→中央道→長野道→信州中野インター下車→国道18号をさらに北上→信越線「牟礼駅」→飯綱町町民会館「元気の館」着(午前10:30)
<本日のメニュー>
1)『はじめまして』新沢としひこ(鈴木出版)
2)『いろいろおふろはいり隊!』穂高順也・作、西村敏雄・絵(教育画劇)→伊東 3)『あなのなか』森あさ子(岩崎書店)→北原
4)『かごからとびだした』いぬかいせいじ・文、藤本ともひこ・絵(アリス館)
5)『どうぶつサーカスはじまるよ』西村敏雄(福音館書店)→坂本
6)『いいからいいから 2』長谷川義史(絵本館)→宮脇
7)『うちのおばけ』谷口國博・文、村上康成・絵(世界文化社)
8)『ちゃいますちゃいます』内田麟太郎・作(教育画劇)→倉科
9)『ふうせん』(アリス館)
10)『世界じゅうのこどもたちが』(ポプラ社)
■帰路、中野インター前の「JA産直センター」で、きのこ、ブドウ、おやき、ねまがり竹水煮をお土産に購入。
倉科さん、長距離ドライブありがとうございました。
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■飯綱町子育て支援センターの小林さんからメールをいただきました。こういう感想を聞かせていただけると、ほんとありがたいです。感謝です。
昨日は楽しい時間をありがとうございました。
参加者88名(大人38名、子ども51名)でした。参加者のアンケート(24枚回収)
・全員のかたからとても楽しかったという感想をいただきました。
・大人も子どもも楽しめました。音楽にのせて、絵本の世界をとても楽しく感じることができました。
・始まった瞬間から気持ちのよいリズムときれいなハーモニーで絵本を聞くことができました。
・男性の低くてあたたかい声での読み聞かせ、とても心地良かったです。
・絵本、歌、手遊びのコラボ、初めてでとっても楽しかったです。あっという間の一時間でした。
・それぞれの方の絵本の選び方がステキでした。
・伊那からは遠いですがまた来てくださいという声も沢山ありました。
・久しぶりにこどもと一緒にいい時間がすごせました。2歳の息子は音楽にのりのりでした。
本日、子育て支援センター利用された方からもお話がありました。
・夫婦と子どもで参加された方(母親より):昨夜主人がはじめて子ども(1歳6ヵ月)に絵本の読み聞かせをしました。たどたどしかったけどとてもうれしかったです。また、長野などで伊那さんのライブがあったら行きたいです。とお話いただきました。
本当にありがとうございました。飯綱町のも、こんなグループができたらステキですね。 子育て支援センター、小林悦子
■今日は、下伊那郡喬木村「第4回こども学遊館まつり」によばれた、われわれ伊那のパパズ。北原、宮脇、倉科、坂本の4人で出撃だ。
<本日のメニュー>
1)『はじめまして』新沢としひこ(鈴木出版)
2)『ひまわり』和歌山静子(福音館書店) →北原
3)『おっきょちゃんとかっぱ』長谷川摂子・文、降矢なな・絵(福音館書店)→坂本
4)『かごからとびだした』いぬかいせいじ・文、藤本ともひこ・絵(アリス館)
5)『串かつやよしこさん』長谷川義史(アリス館)→宮脇
6)『わがはいはのっぺらぼう』富安陽子・飯野和好(童心社)→倉科
7)『すてきなぼうしやさん』ますだゆうこ・文、市居みか・絵(そうえん社)
8)『ふうせん』(アリス館)
9)『世界中のこどもたちが』(ポプラ社)
■たくさん集まってくれて、ほんとありがとうございました。
終了後に、地元の畑で取れた夏野菜がたっぷり入ったカレーをご馳走になって帰ってきました。(^^)v
■保育園の内科健診の季節がまたやってきた。
例によって、健診終了後に絵本を読ませてもらう。
ただ、去年の春と秋の健診の時に読んだ絵本とかぶるのはマズイ。
そこで、ちょうど落語家さんが手帳に「いつ、何処の会場で、どんな噺をしたのか」細かく記録しておくように、ぼくの場合はTwitter に書いておいて、コピペで「このブログ」に記録を残すことにしたのでした。そういう訳なのです。
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■5月18日 「天使幼稚園」:今どき全員半袖半ズボン。毎朝のマラソンに冷水摩擦。それに静直10分間。だから、みんなとても元気でした。アネモネ組で絵本を読ませてもらう。
1)『あーといってよ、あー』小野寺悦子・文、堀川理万子・絵(福音館書店)
2)『くいしんぼうのあおむしくん』槇ひろし作、前川欣三画(福音館書店)
■5月30日 「伊那保育園」:午後2時からBCG集団接種のあと、伊那保育園の内科健診。みんな元気。よしよし。健診終了後に絵本を読ませてもらったら、お礼にって、こどもたちが作った大きなメダルを首に掛けてくれた。うれしかったな。
読んだ絵本は、
1)『あなのなか』森あさ子(岩崎書店)
2)『でんしゃはうたう』三宮麻由子(福音館書店)
3)『きょうはみんなでクマがりだ』(評論社)
4)『ようちえんいやや』長谷川義史(童心社)
5)『びっくり、しゃっくりくしゃみにおなら』長新太(福音館書店)
なんか、読むのが難しい絵本ばかり選んでしまったなぁ。
こどもたちの反応がよかったのは、最初の『あなのなか』。赤ちゃん絵本とのことだが、年長児も注目する。この日は「はさみむし」を当てた男の子がいてビックリした。それに対して『きょうはみんなでクマがりだ』は、未だに上手に読めないのだった。途中でだれるのだ。いっそ歌にしてみるか。
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■6月6日 「高遠第一保育園」:午後2時半近くと遅く着いたので、0・1・2歳児もお昼寝からからみな目覚めていた。また絵本を読ませてもらって、3時のおやつのフルーツゼリーをご馳走になる。
読んだ絵本は
1)『ふってきました』もとしたいづみ、石井聖岳(講談社)
2)『サンドイッチサンドイッチ』小西英子(福音館書店)
3)『たべてあげる』ふくべあきひろ(教育画劇)
4)『ふしぎなおきゃく』肥田美代子・作、岡本颯子・絵(ひさかたチャイルド)
『たべてあげる』を読み終わって、
「ピーマン残さずに食べられる人? にんじん好きな人?」って訊いたら、ほぼ全員がいっせいに「は〜い!」と大きな声で答えてくれた。あはは!
■ご心配をおかけいたしましたが、この金曜日くらいから、ようやく体調が戻った。
へんな寒気や嫌な怠さが消失したのだ。よかったよかった。飯も食えるようになったし、土曜日の夕方には一週間ぶりでテルメに行って走ってきた。さすがに時速11km のペースはキツかったので、10.4km に落としたら案外楽で1時間続けて走れた。トータル10kmちょっと。でも、右足の踵が痛くて辛かったな。
■さて、今日の日曜日は久々の「パパズ」だ。
下伊那郡豊丘村の公民館から呼ばれたのだ。開演は午前11時。10:30 現地集合。
僕は少し早めに家を出た。9:15。
当初、高速で南下する予定だったのだが、ナイスロード沿いのGSでガソリンを入れながらふと、ここから伊那インターまで戻るのは距離的に無駄足だよなぁって、思ってしまったのだ。で、そのまま国道を南下することにした。これが案外早かった。午前10:15 には到着してしまったのだ。まだ他のメンバーは誰も来ていなかったよ。
今回は何でも、年4回のシリーズで企画された「父と子のイクメン講座」の最終回? だったみたいなのだが、参加親子は5〜6組でトータル20人に満たない、すごくアットホームな雰囲気の会だったな。ただ、せっかく伊東パパが先鋒で「つかみは抜群!」だったのに、次鋒のぼくが外してしまい、すっかり嫌になってしまった親子連れが2組ほど途中退場した。悲しかった。ゴメンね。
<本日のメニュー>
1)『はじめまして』新沢としひこ(鈴木出版)
2)『でんしゃはうたう』三宮麻由子(福音館書店)→伊東
3)『えをかく』谷川俊太郎・詩、長新太・絵(講談社)→北原
4)『トラのじゅうたんになりたかったトラ』(岩波書店)→坂本
5)『かごからとびだした』(アリス館)→全員
6)『串かつやよしこさん』長谷川義史(アリス館)→宮脇
7)『くろずみ小太郎旅日記その7秘湯、まぼろし谷の怪の巻』飯野和好(クレヨンハウス)→倉科
8)『ふうせん』(アリス館)
9)『世界中のこどもたちが』(ポプラ社)
■『音楽が降りてくる』湯浅学(河出書房新社)が面白い。もったいないから、少しずつ少しずつ読んでいる。ちょうど、小西康陽のコラム本を読むような感じでね。で、先日ふと 177ページを開いて「かこうと思えば 長新太」を読んでみたのだ。いや、たまげた。音楽評論家の手による「絵本評論」というものを生まれて初めて読んだのだが、鋭すぎるぞ! 絵本関係者による「長新太論」はずいぶん読んできたけれど、こんな切り口、文章の組立方があったとは。ほんと驚きましたよ。(以下抜粋)
毎晩寝るときに娘に本を読んで聞かせていた。娘が生まれるずっと前、所帯を持つ前から俺の本棚には長さんの本がたくさんあった。今でもたくさんあり、その数は増え続けている。長女は長さんの本が好きである。『ゴムあたまポンたろう』は連続20夜読んだ後、二日おいてさらに10夜、その後も断続的に何回も何回もリクエストされた。
『つきよのかいじゅう』で長女は三歳のとき、シンクロナイズド・スイミングを知った。本の背がはがれてからも「ボコボコボコボコ ボコボコボン」と読まされた。
『おばけのいちにち』も『ちへいせんのみえるところ』も『わたし』も『おなら』も『やぶかのはなし』も読んだ。四年間、長さんの本を読まない日はなかった。
その中に『えをかく』があった。
娘は谷川俊太郎も好きだ。『これはあっこちゃん』を読んで俺がクタクタになる様を見て大よろこびし、「じゃあ次、『えをかく』」というオーダーは、音読という修行であった。本を開いて、「まずはじめに、じめんをかく」
と声に出してみると、いつでも、ねっころがって読んでいるにもかかわらず、背筋がしゃんと伸びた。読み進みながら、音読の速度は増した。リズムがいいとか、のりが快調とか、そういうのとはちょっとちがった。音楽でいうグルーヴというものではなく、言葉と絵に、自分で発している音が加わって、ぐにゃぐにゃどたどたすいすいと動き出して止まらなくなってしまう。目の前に風景が広がるのではなく、次々に登場するものが日によってまったく異なった動きで重なり合ったり、ポコッポコッと浮かび上がってはあたりに漂っていったりする
長さんの『えをかく』の絵は少しずつ、くぐもった発色になっていて、線のにじみが他の作品には見られない調子になっている。見開きごとに関連性のあるものが描かれているが、すべてがひとつの連鎖の中にある。『えをかく』は、もともと一編の詩として、今江祥智さんの編集する<児童文学1973 / 1>に発表されました。それを絵本にしようと、いじわるなことを考えたのも今江さんですが、長さんは一言半句たがえず、詩のとおりに『えをかく』というはなれわざで、みごと難問に答えてくれました。(『えをかく』復刻版あとがき)と谷川俊太郎さんは記している。
たとえば、長さんは「かぜをかく くもをかく くものかげを」かいてしまう。「かばもかく」がそのかばは薄い灰色の丸いにじみだ。このあっさりとした灰色のシミは、あまりにもあまりにもそこはかとなくかばなのだ。ああああシミジミと、かば。
シミがシミジミしているのはあたりまえじゃないの、ばか。とおっしゃるかもしれませんが、その次の次のページを見てみなさいよ、あなた。 「めにみえない たくさんの プランクトンをかく」んですよ。かいてしまうんですよ長さんは。こんなにシミジミとしたプランクトンは、この世でもあの世でも長さんにしか、かけません。
ページの右の端に、薄い灰色と黄色いシミが点々とある、めにみえない、たくさんのプランクトン。その次に長さんは、ゆき、こおり、しも、ゆうだち、さみだれ、てんきあめ、ひさめ、はるさめ、おおあらし、それらをすべてかく。かいてしまっている。最初にこの本を読んだとき(二十七年前)は黙読だった。読んで聞かせる相手が俺にはいなかった。長さんはすごいなあ、と思った。子どもが生まれて、声に出して読みながら絵を見つめていたら
「ゆうべのゆめをかく しにかけた おとこ もぎとられた うで ながれつづける ちと くさりはじめた にくをかく つむられた めと かわいた なみだをかく」のあたりでだんだん胸がどきどきしてきて、「しわくちゃの おばあさんをかく いっぽんいっぽん しわをか」かれたおばあさんの上に四角いワクの中に「なまえ」と描いてあるのを見ながら「それから えのどこかに じぶんのなまえをかく」と読み上げるころには目が涙でいっぱいになっていた。
「そして もういちまい しろいかみを めのまえにおく」
と最後のページを読みながら俺は泣いた。最後の最後で再び、
「まずはじめに じめんをかく」
と読み終えて、俺は流れ落ちる鼻水を止めることができなかった。言葉と絵に乗せて俺の中の過去が渦を巻き、粒になって飛び散っていった。娘に知られぬよう素早く鼻をかみ、涙をぬぐった。
『長新太 こどものくにのあなきすと』(KAWADE道の手帖・河出書房新社)
p152〜153「かこうと思えば」湯浅学 より抜粋。
(俺、この本持ってたのに、湯浅氏の文章を読んでなかったのだ。失敗失敗。)
『音楽が降りてくる』湯浅学・著(河出書房新社)p177〜183に再録
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