こども Feed

2014年1月21日 (火)

伊那のパパズ絵本ライヴ(その105)長野市医師会「こどもとメディア講演会」

■ 2014年1月18日(土)の昼過ぎ、われわれは車2台に分乗して(午前中の診療が終わらず、僕だけ遅れて出発したのだ)長野へ向かった。センター試験初日の土曜日だ。例年、たいてい雪になるのだが、幸い晴天だ。長野に入っても雪は降っていなかった。

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■会場となった長野市勤労者女性会館「しなのき」のホール。 う〜む。こどもが少ない。でも、長野市医師会主催「こどもとメディア講演会」食育の講演会のあとの、(第2部)だから仕方ないのだな。

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■<本日のメニュー>

 1)『はじめまして』新沢としひこ(ひさかたチャイルド)

 2)『このすしなあに』塚本やすし(ポプラ社) →伊東

 3)『でんしゃはうたう』三宮麻由子(福音館書店)→伊東

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 4)『いろいろバス』tupera tupera (大日本図書)→北原

 5)『かごからとびだした』(アリス館)

 6)『かえるをのんだととさん』(福音館書店)→坂本

 7)『おーいかばくん』中川ひろたか(ひさかたチャイルド)

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 8)『うんこしりとり』tupera tupera(白泉社)うた →全員

 9)「鉄拳」風オリジナル『こんな「うんこしりとり」は嫌だ!』 →北原

 10)『串かつやよしこさん』長谷川義史(アリス館) →倉科

 11)『ふうせん』中川ひろたか(アリス館)

 12)『世界じゅうのこどもたちが』新沢としひこ(ポプラ社) 

長野市医師会「こどもとメディア検討委員会」委員長 原山修先生、長野市医師会長、宮澤政彦先生、それから、長野市医師会事務局のみなさま。僕らを呼んで下さって、ほんとうにありがとうございました。

2013年12月23日 (月)

伊那のパパズ絵本ライヴ(その102)山梨県笛吹市石和町:石和英和幼稚園

■ぼくは参加できなかったので、アップしてなかったのだが、先月の 11月23日に「伊那のパパズ」は久々の県外遠征を行った。山梨県笛吹市にある「石和英和幼稚園」から再び(前回は、2009年2月11日に訪問)お呼びがかかったのだ。当日ぼくは、松本の陸上競技場で次男が出場する「中学駅伝北信越大会」の方へ行っていた。以下は、伊東先生からのメールと、FBにアップされた写真を勝手に転載ごめんなさい。

伊東です。 週末は、何とかやってのけました(笑)
倉科さんが「前回とできるだけちがうものを!」と大きなテーマをかかげ(笑)

ぼうしやさん と うまいもんのうた をやりました。 

練習をしっかりやろうとしたら、「礼拝が早く終わったので、すぐライブ初めてくださ~い」とお願いされ、びびりました。

 

Ito


1 はじめまして
2 このすしなあに・でんしゃはうたう
3 ねぎぼうす(其の壱) 坂本さん
4 かごから
5 しろくまのパンツ 宮脇さん
6 すてきなぼうしやさん
7 まめうしあいうえお 倉科さん
8 ふうせん
9 世界中のこどもたちが
(質疑応答)
10 大阪うまいもんのうた・なんでやねん

 おみやげ、用意してあります。届きましたでしょうか?

2013年12月 1日 (日)

伊那のパパズ絵本ライヴ(その103)箕輪町松島コミュニティセンター

■今日の日曜日は、箕輪町「子ども未来課」主催で、松島コミュニティセンターへ。12月に入ったので、恒例の「サンタの衣装」での登場デス。

  <本日のメニュー>

 1)『はじめまして』新沢としひこ(ひさかたチャイルド)

 2)『ぼくのかわいくないいもうと』浜田桂子(ポプラ社)→伊東

 3)『いろいろバス』tupera tupera (大日本図書)→北原

 4)『かごからとびだした』(アリス館)

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 5)『メリークリスマスおおかみさん』みやにしたつや(女子パウロ会)→坂本

 6)『しろくまのパンツ』tupera tupera(ブロンズ新社)→宮脇

 7)『おーいかばくん』中川ひろたか(ひさかたチャイルド)

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 8)『大阪うまいもんのうた』長谷川義史( 佼成出版社 )→倉科+おやじダンサーズ

 9)『なんでやねん』中川ひろたか・あおきひろえ(世界文化社)→倉科おやじダンサーズ

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     「なんで」

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     「やねん!!」

 10)『ふうせん』(アリス館)

 11)『世界中のこどもたちが』(ポプラ社)

■「ビオフェルミンふうせん」のストックがいよいよ底をついてきたぞ。

2013年10月27日 (日)

伊那のパパズ絵本ライヴ(その101)箕輪町おごち保育園

■今日の日曜日は、上伊那郡箕輪町「おごち保育園」で『パパズ絵本ライヴ』。

 

ところが、音楽監督でギター伴奏&MC担当の倉科パパが都合で欠席なのだ。宮脇パパも仕事で不在。ということは、伊東・北原・坂本の3人だけで頑張らねばならないのだった。

今までも「3人のみ」で乗り切ったことは何度もあった。でも、この3人の組み合わせは初めてなのだ。

 

■ギター伴奏:北原。 MC担当:伊東

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    <本日のメニュー>

 

 1)『はじめまして』新沢たつひこ(ひさかたチャイルド)

 2)『このすしなあに』塚本やすし(ポプラ社) →伊東

 3)『うんこしりとり』tupera tupera (白泉社)→北原

 

伊東パパが「お寿司、好きな人?」って訊いたら、みんな「はーい!」って手を挙げたので、ぼくは自信をもって「うんこ好きな人?」って訊いたら、ドン引きだった。

しかも、歌い出しのピッチを間違えて、音程が高くなってしまい、高音が出なかった。やれやれ。

ただ、こどもたちも、お父さんおかあさん方も、このかつてない絵本は衝撃的だったようだ。「え〜ぇ! ありえない」って場内は騒然となった。しめしめ。歌がイマイチ上手くいかなかったので「グーグルで『うんこしりとり』って入れると、YouTube でホンモノの歌が聴けますよ!」って教えてあげた。

 

tupera tupera「うんこしりとり」のうた
YouTube: tupera tupera「うんこしりとり」のうた

 

 

 4)『はいチーズ』長谷川義史(絵本館)

 

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 5)『かごからとびだした』(アリス館)

 6)『くだものだもの』よしだかつ(福音館書店) →伊東

 7)『でんしゃはうたう』三宮麻由子(福音館書店)→伊東

   こどもたちに大受け! いい写真が撮れたよ。(写真をクリックすると大きくなります)

 

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 8)『ぺんぎんたいそう』齋藤槙さく(こどものとも 0.1.2. 福音館書店)→北原(これは歌わず)

 9)『パパのしごとはわるものです』坂橋雅弘さく(岩崎書店) →坂本

 10)『ふうせん』(アリス館)

 11)『世界じゅうのこどもたちが』

 

■やっぱり、倉科さんがいないと「伊那のパパズ」は成り立たない。

それでも、伊東・北原・坂本でベストを出し切っての「おごち保育園」であった。

特に、MC伊東の活躍が大きかった。臨機応変自由自在。流石だ。 

 

そうとはいえ、ギターの練習不足は如実だったな。Fとか普段から押さえていないと、急にはちゃんと鳴らないんだ、ギターが。伴奏者としては今日はダメダメ。反省だな。

 

2013年10月 6日 (日)

伊那のパパズ絵本ライヴ(その100)南箕輪小学校

今日は、南箕輪小学校PTA父親母親部会主催の「パパズ」。

台風一過、晴天の日曜日にもかかわらず、会場には100人を超える親子が集まってくれた。うれしいじゃぁないか。ほんと、ありがとうございました。

 

写真は、開演最初の絵本。『はじめまして』新沢としひこ(ひさかたチャイルド)

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   <本日のメニュー>

1)『でんしゃはうたう』三宮麻由子・みねおみつ(福音館書店)→伊東

2)『あかにんじゃ』穂村弘・作、木内達朗・絵(岩崎書店)→北原

3)『パパのしごとはわるものです』板橋雅弘・作、吉田尚令・絵(岩崎書店)→坂本

4)『かごからとびだした』(アリス館) →全員

5)『どうぶつぴったんことば』林木林・作、西村俊雄・絵(くもん出版)→宮脇

6)『とんぼとりの日々』長谷川集平 →倉科

7)『ふうせん』(アリス館)

8)『世界中のこどもたちが』(ポプラ社)

 

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■いつものように、無事つつがなく終了。よかったよかった。

ふと思ったのだが、われわれって、能年玲奈の『あまちゃん』といっしょだ。いつまで経っても進歩がない。10年前の始めた頃からぜんぜん変わらないのだ。

僕らは決して「プロ」にはなれない。いや、プロにはなりたくないのだ!

いつまでも「アマチュア」のままでいたいのだ。

 

そんなことを考えながら、控え室に戻ってくつろいでいると、

突然、「100回、おめでとう!」

と大きな声で、伊東パパの愛娘「琴音ちゃん」と奥さまが入ってきた。

 

「えっ!?」「なに??」

 

皆があっけにとられていると、

次々に「パパズ、100回、おめでとう!」

と言いながら、倉科さんの奥さん、宮脇さんの奥さん、それに僕の妻が入ってくる。

 

まったく予想だにしなかった「サプライズ」だった。

ほんと、たまげたなぁ。

妻たちの内助の功あっての、われわれの活動だったのだよなぁ。しみじみ。

 

活動を始めたころは、人が集まらないので自分らの妻子を「さくら」にして会場を盛り上げてもらったものだ。終わったあと、家に帰ってから「歌い方」や「絵本の読み方」に関していろいろと厳しいチェックが入ったりしたが。 ほんと、おかげだったよなぁ。

 

まだ子供らも小さかったから、遠征の際にはそれぞれ家族全員引き連れて泊まりで行ったことも2〜3度あったっけ。飯山市立図書館の時には、木島平スキー場近くのペンションにみんなで泊まった。ちょっとした合同の家族旅行だった。馬曲温泉に入って、きのこ狩りもした。楽しかったなあ。

 

あの頃、幼稚園児と小学1年生だった我が家の子供らが、今じゃ中学3年生と高校2年生だもんなぁ。10年ひとむかしとはよく言ったものだ。

 

ほんと、ありがとね! 感謝、感謝。

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■それぞれの妻の手には、ラッピングされた「日本酒のボトル」があった。

祝・百回! の文字と、パパズ・メンバーの似顔絵が描かれた「オリジナル・ラベル」が貼られた、中川村「米澤酒造」製造の特別純米生酒「たま子」だったのだ。(米澤酒造は、倉科さん家の親戚なのだ)

 

オリジナル・ラベルのイラストは、宮脇さんの奥さま作。さすがに上手い。

 

ほんとうに、ビックリしました。

ありがとうね! 奥さまがた。

2013年8月22日 (木)

伊那のパパズ絵本ライヴ(その99)伊那市図書館

■このあいだの日曜日の午後、伊那市図書館でやった「伊那のパパズ絵本ライヴ」(その 99 回目)。


暑さのせいでボーッとしてたのか、宮脇さんが読んだ絵本が何だったのか、どうしても思い出せず、ブログを更新できずにいたのだが、ついさっき思い出した。あぶないあぶない。年のせいか? 大丈夫か?



<伊那のパパズ絵本ライヴ(その99)伊那市図書館:平成25年8月18日>


1)『はじめまして』新沢としひこ(ひさかたチャイルド)

2)『へんなかお』大森裕子(白泉社) →伊東
3)『でんしゃはうたう』三宮麻由子・みねおみつ(福音館書店)→伊東
4)『おどります』高畠純(絵本館) →北原
5)『かとりせんこう』田島征三(福音館書店) →坂本

6)『かごからとびだした』(アリス館)

7)『あつさのせい』スズキコージ(福音館書店) →宮脇
8)『ぞうのみずあそび』いとうひろし(絵本館) →倉科

9)『ふうせん』(アリス館)
10)  『世界中のこどもたちが』新沢としひこ(ポプラ社)


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■うちのクリニックの「中待合本棚」をチェックしたら、なんと! どんぴしゃで、『ぞうのみずあそび』と『あつさのせい』が展示されていた。うちの看護師、熊谷さんの選書。いつもスルドイ!

2013年8月12日 (月)

伊那のパパズ絵本ライヴ(その98)中川村図書館

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■2週間も更新するのをサボってしまった。ごめんなさい。だって、暑いんだもの……

■7月28日(日)は、午前10時半から上伊那郡中川村の図書館で「伊那のパパズ絵本ライヴ」この日も朝から暑かったなぁ。ホールでは「大正琴」の発表会があるみたいで、1階はオバチャンたちでいっぱい。子供はいない。


この日は、他にも村のイヴェントが目白押しで、子供らはどうも「そっち」へ行ってしまったようだ。まあ、ぼくらは「売れないお笑い芸人の地方営業」じゃないので、いつでもどこでも、決して手を抜くことなく一生懸命に絵本を読んで、歌を歌って、踊ります。


最前列で笑顔を見せてくれる子供たちの笑い声が「モンスターズ・インク」と同じ、われわれのエネルギー源なのです。


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  <本日のメニュー>

■この日は、中川村図書館の館長さんから「平和に関する絵本」を読んで欲しいというリクエストがあったのだ。8月は「戦争と平和」を親子で考える月間だからね。

でも、伊東パパと僕は、そんなの全く無視して絵本を選んだ。
ごめんなさい。


 1)『はじめまして』新沢としひこ(ひさかたチャイルド)
 2)『かあちゃんのせんたくキック』 (文化出版局)→伊東
 3)『ゆかいなさんぽ』(福音館書店)→北原


正直言って、ぼくなんか「じぇじぇっ!」って、ただただ読みたいがために「この絵本」を選んだのだ。ごめんなさい。


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 4)『もっとおおきなたいほうを』二見正直(福音館書店)→坂本
 5)『かごからとびだした』(アリス館)


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 6)『おばけむら』南部和也・田島征三(教育画劇)→宮脇
 7)『8月6日のこと』中川ひろたか・長谷川義史(河出書房新社)→倉科

 8)『ふうせん』(アリス館)
 9)『世界じゅうのこどもたちが』(ポプラ社)



<本日のおまけ>

■福音館書店のメルマガ「あのねメール通信」6月19日号に、写真入りで「ぐりとぐら」に関するエッセイを書かせていただきました。

編集者さんから2回も「ダメ出し」が出たので、「もう載せてもらわなくていいです」と言ったのだけれど、編集者さんがうまいこと原稿をまとめてくれました。ありがとうございます。



2013年7月28日 (日)

伊那のパパズ絵本ライヴ(その97)市立岡谷図書館

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■7月21日(日)は、市立岡谷図書館にて「伊那のパパズ絵本ライブ」

ぼくが窓口になってオファーを請け負った会だったのだが、なんと! 当日は「当番医」に当たっていることに、6月9日になって初めて気づいたという衆多落。「ごめんなさい、これから当番医の日程を変更してもらうことは不可能です。誠に申し訳ないのだけれど、ぼく抜きで行ってきて下さい」そう、お願いしたのでした。

当日は、このところメチャクチャ忙しい伊東パパも欠席となり、結局、倉科・宮脇・坂本の3人での「パパズ」と相成った次第。

本当にありがとうございました。

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先週、倉科さんから届いたメールと写真です。

北原先生
 
昨日の岡谷無事終わりました。

久々の3人パパ’Sでしたが、乗り切りました。
親子連れ、いつものようにおじさんおばさんも多かったですが、4,50人といった所でしょうか。
ちょうどよかったです。
 


はじめまして
どうぶつピッタンことば  宮脇
おっきょちゃんとかっぱ  坂本
うちのおばけ
うなぎにきいて  倉科
わがはいはのっぺらぼう  宮脇
かごからとびだした
ねこガム  坂本
すいかとかぼちゃのだいぼうけん  倉科
ふうせん
世界中のこどもたちが
 

以上です。
 

使えるか分かりませんが、写真も送りますので見てください。

2013年6月12日 (水)

伊那のパパズ絵本ライヴ(その96)箕輪町木下南保育園

■6月9日(日)午前10時半。晴れ。場所は、上伊那郡箕輪町「木下南保育園」。今日は父親参観日なのだ。ここは、園児数が70人台のこぢんまりとした保育園。ということは、この日親子合わせて 150人弱。ぼくらは、これくらいの規模の会が「ちょうどいい」のだよ。

  <本日のメニュー>

 1)『はじめまして』新沢としひこ(ひさかたチャイルド)→全員

 2)『くだものなんだ』きうちかつ(福音館書店)→伊東

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 3)『あかにんじゃ』穂村弘・木内達朗(岩崎書店)→北原
 4)『パパのしごとはわるものです』 板橋雅弘・吉田尚令(岩崎書店)→坂本
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 5)『かごからとびだした』(アリス館)→全員
 6)『はっけよい畑場所』かがくいひろし(講談社)→宮脇
 7)『おかあちゃんがつくったる』 長谷川義史(講談社)→倉科
 8)『ふうせん』(アリス館)
 9)『世界中のこどもたちが』(ポプラ社)

2013年3月16日 (土)

こどもはどうして「カゼ」をひくのか?

■以前、伊那市の子育て支援小冊子「ひとなる」(子どもネットいな)のために書いてボツにした文章をアップしましたが、最終的に載ったのは以下の文章です。けっこう気合いを入れて書きました。

4月から入園するこども、生まれたばかりの赤ちゃんがいるお父さん、おかあさんに読んで欲しいです。

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子供はどうして「カゼ」をひくのか?

               北原こどもクリニック 北原文徳

 

1)はじめに


 子供は本当によくカゼをひきます。しかも、冬だけでなく夏でも春でも秋でも1年中ひきます。でも、子供はカゼをひくことが仕事のようなものですから仕方ありませんね。カゼの原因になるウイルスは200種類以上もあって、イギリスの調査では、小児は1年に12回、成人でも2〜4回カゼをひくそうです。1つカゼをひく毎に免疫ができ、保育園に入園して半年〜1年も経てばずいぶんと丈夫になってきます。そうして10歳になる頃には、もうあまり病気をしなくなるのです。


 子供はカゼを吸い寄せる「歩く磁石」のようなものですから、子供が大勢いっしょに生活する場所は、カゼをはじめ様々な病原体の「るつぼ」になります。例えば、双子ちゃんは乳幼児期に頻回にカゼをひき、しかも治るのに時間がかかるし、兄弟の下の子は、お兄ちゃんが保育園からもらってきたカゼをみんなうつされてしまいます。ゼロ歳児、1歳児のうちに保育園に預ける場合には、さらにその傾向は強まります。



 また、生後2〜3ヵ月の赤ちゃんは母親の免疫があるからカゼはひかないと思っている人が多いですが大まちがい。兄姉がいればカゼをひくし、インフルエンザにだって感染します。ただ確かに軽く済むことが多い。しかし、百日咳とRSウイルス感染症(細気管支炎)は逆に重症化しやすく入院が必要となる場合があるので、お兄ちゃんが「咳のひどいカゼ」を持ち帰った時には要注意です。


 それから、水痘やおたふくかぜは1回罹ったら原則もう2度と罹りませんが、RSウイルスやインフルエンザ、ロタウイルス、ノロウイルスなど、多くの風邪ウイルスや、溶連菌は何度でも感染しますので、なかなか厄介なのです。

 

2)大切な予防接種


 子供の感染症を予防する一番よい方法は、他の子供たちから完全に隔離してしまうことです。保育園には出さず、子育て支援センターにも行かず、小児科医院は絶対に受診しない。兄弟もいなくて、子供と接するのは父母、祖父母のみ。そうすれば、まず間違いなくカゼをひかなくなる。でも、そんな「無菌室育児」は絶対に無理ですよね。第一これでは子供に免疫ができない。


 でも、病気にかからずに「免疫」を作る方法があるのです。そう、それが「予防接種」です。予防接種で防ぐことのできる病気は、保育園に通い始める前にできるだけ予防接種を済ませておくことが何よりも大切です。

特に、1歳までに発症することが多い細菌性髄膜炎を予防するヒブワクチンと肺炎球菌ワクチン(初回免疫3回+追加免疫 の4回接種)は、生後2ヵ月から接種できますので、できるだけ早くに接種を開始して下さい。


ロタウイルスワクチン(2〜3回経口接種)は任意接種で個人負担金額が高いワクチンですが、生後3.5ヵ月までに初回接種を済ます必要があるので、「赤ちゃんのワクチンデビューは生後2ヵ月」を合い言葉に、ヒブと肺炎球菌の2種、もしくはロタウイルスも合わせた3種の「同時接種」を薦めています。


 乳児期は、この他に四種混合ワクチン(不活化ポリオ、ジフテリア、百日咳、破傷風/初回免疫3回)とBCG(結核予防のための生ワクチン)の接種があって、種類や回数も多く接種間隔や接種計画をどう進めていったらよいのか混乱してしまいますので、訪問指導や健診の時に保健師さんに相談したり、最初にワクチン接種を受けた医師にスケジュールを決めてもらうとよいです。


平成254月からは、今まで生後6ヵ月未満だったBCGの接種期間が1歳未満(接種の推奨時期は生後5カ月以上8カ月未満)に延長されたので、ずいぶん予定は組みやすくなりました。また、スマホのアプリに「予防接種スケジューラー」という大変便利なスグレモノツールも登場しました。


 1歳のお誕生日を過ぎたらすぐに、MRワクチン(麻疹風疹混合ワクチン)を受けましょう。こちらは肺炎球菌の追加接種(4回目)と同時接種が可能です。未満児で保育園に出す場合には、任意(費用は個人負担)ですが水痘とおたふくかぜ、それにインフルエンザのワクチンを受けておくことをお薦めします。


 3歳から接種(計4回)される日本脳炎ワクチンは、最近、接種直後の死亡例の報道があり不安に思われた方も多いと思いますが、たいへん特殊なケースで、ワクチンとの直接な因果関係はなかった模様ですのでご安心ください。



3)感染経路から見た子供の感染症


 次に大切なことは、保育園などで流行する子供の感染症の「感染様式」の違いを理解することです。以下の表をご覧下さい。


 
 

●空気感染:空気を介して鼻、のど、肺からうつる

→ 麻疹、水痘、結核

 
 

飛沫感染:くしゃみ、咳で飛んだ「飛沫」を吸い込んでうつる

 

 

→ インフルエンザ、マイコプラズマ肺炎、百日咳、SARS、

 

     RSウイルス、アデノウイルス、おたふくかぜ、風疹、

 

     手足口病、伝染性紅斑(りんご病)、ヘルパンギーナ

 
 

接触感染(直接):肌が直接触れることで感染する

 

 

→ とびひ(伝染性膿痂疹)、みずいぼ(伝染性軟属腫)、

 

      帯状疱疹、口唇ヘルペス、咽頭結膜熱とウイルス性結膜炎

 

     (目から感染)、あたまじらみ、白癬(水虫、たむし)

 

   
 

接触感染(間接):ウイルスや細菌が付着したものを触れた手を「鼻」に持っていってうつるもの。

 

 

 

 

→ ライノウイルス(鼻かぜ)、パラインフルエンザ、

     RSウイルス、インフルエンザ、溶連菌感染症

 
 

接触感染(間接):ウイルスや細菌が付着したものを触れた手を「口」に持っ

 

  ていって、経口的に「消化管」に感染する(糞口感染

 

 

 

→ ロタウイルス、ノロウイルス、カンピロバクター、サル

 

     モネラ、病原性大腸菌、A型肝炎、E型肝炎、赤痢、蟯虫

 

     腸炎ビブリオ、腸管アデノウイルス、エンテロウイルス、

 

     コクサッキーウイルス など

 

 


注目して頂きたいポイント(その1):「空気感染」と「飛沫感染」とでは意味が異なります。


 くしゃみや咳に含まれる「飛沫」は水分が多く重いので、感染者から半径2m以上先には飛び散りません。これに対して空気感染の場合は、水分が蒸発し軽くて小さな「飛沫核」で感染するので、室内の空気中に長時間漂いながら感染のチャンスをうかがいます。麻疹と水痘の伝染力が他の感染症と比べてずば抜けて強力なのは、このような理由によるのです。

 

ポイント(その2):カゼの伝染は、飛沫感染よりも案外「手を介した接触感染」の方が重要な感染経路だったりします。


  同じウイルスでも複数の感染経路を持つものがあります。インフルエンザは主に飛沫感染で伝染しますが、例えば患者が右手を口に当てて咳をした後にその右手出ドアノブに触れるとインフルエンザウイルスがドアノブに付着しその場で8時間近く生き続けます。その館に別の人がドアノブを握って、その手で鼻をこすると、それでも感染が成立するのです。


こうした接触感染で主に伝染する代表的なカゼが、いわゆる「鼻かぜ」の原因であるライノウイルスで、すべてのカゼの原因の40%近くを占めています。人間は無意識のうちに何度も手で鼻や目をこすります。

カリフォルニア大学バークレー校の学生を被験者にした観察によると、学生たちは1時間に平均16回も眼や鼻、唇を手で触り、そのうち5回は鼻孔に指を入れたそうです。こうして患者の鼻水中のライノウイルスが手に付着し、その手が触った様々な物(エレベーターの昇降ボタン、ドアノブ、照明スイッチ、テレビリモコン)にウイルスは付着することになります。

そして、ライノウイルスはその物体の表面で18時間は生き長らえ、他の人が触った手に移動して、さらにその手が鼻や眼に触れた時に体内に侵入するのです(ライノウイルスやアデノウイルスは、眼からも感染します)。つまり、鼻水がカゼをうつす主犯格なら、手(ウイルスがついた指先)は共犯者という訳です。

 

ポイント(その3):ノロウイルス、ロタウイルスの生命力、感染力は驚異的!


 これらの風邪ウイルスが増殖できるのは、ヒトの細胞内のみで、人間の体外では増えることができず、やがて死に絶えます。体外で生きていられるのは、インフルエンザウイルスが数時間〜半日、ライノウイルスで2〜3日といったところでしょうか。

 ところが、ノロウイルスは2週間から1ヵ月近くも体外で生き長らえることができます。また、 ノロウイルス、ロタウイルスの伝染力は驚異的です。下痢便1g中には約110億個、吐物1g中には10万〜100万個のウイルス粒子が含まれ、このうちの「たった10100個」のウイルス粒子が人間の口に入っただけで感染が成立すると言われています。


しかも、このウイルスは飛沫核となって空気感染する可能性もあるのです。さらには、遺伝子の異なるサブタイプが多数存在するために、人によっては毎年感染を繰り返す人もいます。まさに、最強のウイルスですよね。唯一救いなのは、症状が軽く短期間で治まり、重篤な合併症が少ないことです。


 ノロウイルスに汚染された吐物や糞便で汚れた、フローリング、カーペット、衣類、寝具の消毒は、加熱が可能であれば、85℃で1分間熱湯に浸すか、スチームアイロンで熱します。加熱できない場合は、塩素系漂白剤(ハイター)を、500mlのペットボトルのキャップ2杯入れ、水を加えて500mlにした溶液で拭きます。汚染された衣類や容器の浸け置きには、500mlにキャップ1杯の溶液を作って下さい。ただし、漂白剤で色落ちすることがあります。

 

4)カゼをひかないようにするには?

 

こうして見てくると、風邪ウイルスは「汚染された物」に触れた手から接触

感染するケースが一番多いことが分かります。すなわち、「顔を触らない」(汚染された手を鼻や眼に持っていかない)ことと、「正しい手洗い」をその都度実践することに尽きます。たぶん手洗いは「うがい」よりもずっと予防効果が高い。

基本は、石鹸を泡立てて「手のひら→手背→指の間→爪と指先→親指→手首」

の順番で洗い、水道の流水でよく流します。ネットで花王「ビオレU」のサイトを見に行くと、「あわあわ手洗いの歌」の歌詞と動画が載っています。これスグレモノです。子供といっしょに歌いながら楽しく手洗いして下さい。

 速乾式アルコール消毒は便利ですが、過信は禁物。ノロウイルスやロタウイ

ルスは、アルコール消毒では不十分といわれています。また、抗菌石鹸は細菌には有効ですがウイルスには効果がありません。


 ただ、その度に手洗いすることは子供には無理があります。そこで、右利きの子供は、眼や鼻を左手で触るよう訓練するといいと提案する学者もいます。また、咳やくしゃみをする時は、顔を自分の服の袖に当ててするか、ティッシュの中にするようにしましょう。


 それから、鼻水は正しく上手にかみましょう。鼻をズルズルすすったり、両方の鼻を一度に力まかせにかむと、中耳炎や副鼻腔炎、気管支炎になってしまうので注意して下さい。ポイントは、1)片方ずつかむ 2)口から息を吸ってから鼻をかむ 3)ゆっくり少しずつかむ 4)強くかみすぎないことです。お風呂で暖まって湯気を吸うと、鼻水が出やすくなります。

 赤ちゃんも「鼻水吸い器」を使って小まめに吸ってあげて下さい。コツは、先端を鼻の上の方向に向けるのではなくて、真下に(顔の表面に対して垂直に)向けると吸いやすいです。また、母乳を1〜2滴片方の鼻の穴に垂らしてから吸うと上手く吸えることがあります。

 

5)おわりに

 

 残念ながら、カゼを予防する方法はありません。あまり神経質にはなりすぎず、上手に風邪ウイルスと付き合っていくしか仕方ありませんね。 

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