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2011年7月

2011年7月30日 (土)

連日の訃報は悲しすぎる

■原田芳雄さん

・原田芳雄さんと言えばぼくはやっぱり、TBSラジオの深夜放送「林美雄ミドリブタ・パック」で聴いた「リンゴ追分」や「プカプカ」だ。松田優作さん(歌声がよく似ていた)とのデュオも聴いた。好きなのは『祭りの準備』『竜馬暗殺』。テレビで最後に見たのは、日テレ『高校生レストラン』か。『赤い鳥逃げた』は未見だが、何故かCDは持っている。


・おっと忘れちゃいけない『ツィゴイネルワイゼン』があった。鈴木清順監督の。映画館で見てLDも持ってる。幽玄で妖艶で何故か懐かしい不思議な感覚の映画であった。

『大鹿村騒動記』は映画館へ見にいきたいな。合掌。


■中村とうよう氏

・初めて読んだのは、矢崎泰久編集長の『話の特集』でだったと記憶している。ジャンルにこだわらず、ワールド・ワイドにいろんな音楽をぼくが聴くようになったのは、間違いなく中村とうよう氏の影響だ。


・『なんだかんだでルンバにマンボ』『大衆音楽の真実』『ポピュラー音楽の世紀』を読んで、キューバ音楽やブラジル音楽の勉強をしたっけ。キャブ・キャロウェイや、アストル・ピアソラ。それに、ヌスラット・ファテ・アリ・ハーンのことを教えてくれたのも中村とうよう氏だった。あと、ナイジェリアのサニー・アデや、パンクジャズのギタリスト、ジェイムズ・ブラッド・ウルマーを絶賛していたっけ。


・ジャズもサンバもキューバ音楽も、アフリカの強烈なリズムと西洋音楽とが「混血」して新たな生命力を持った音楽となったのだなぁ。もう一度『ポピュラー音楽の世紀』(岩波新書)を読み直してみよう。

  とうようさん、本当にありがとうございました。


■小松左京氏

・最初に読んだのが『継ぐのは誰か』で、次が『果てしなき流れの果に』だった。中学生のときだったか。どこか、想像もつかないような遙か遠くへ連れて行かれたような感覚を初めて味わった。短篇では『くだんのはは』は怖かったなあ。


・小松左京氏は京都大学の学生時代、『わが解体』の高橋和巳氏と親友であった。天国で再会して、いったいどんな話をしているのだろうか?  合掌。


■大阪の有名なジャズ専門店「ミムラ」店主、三村晃夫さん


SF作家の堀晃氏のサイトによく登場するジャズ専門店「ミムラ」。一度も行ったことないのだが、こまめにブログが更新されていて、独特のノリの良さから最近よくチェックしていた。そして、今日も見にいったら、えっ! うそでしょ?


三村さんは昭和34年の早生まれだから、山口百恵といっしょで、ぼくと同学年じゃないか。ショックだ。本当にショックだ。つつしんでご冥福をお祈りいたします。

2011年7月24日 (日)

「子どもたちの脳は疲れている」三池輝久先生の講演会

■毎年7月恒例のツール・ド・フランス。3週間の熱戦を繰り広げて今日が最終日。いまパリ・シャンゼリゼの周回コースに入ったところ。今年は最後まで混戦続きで面白かったな。あぁ、今日で終わってしまうのか。


■そんな訳で、ここ3週間はツールTV観戦に忙しくてブログの更新がおろそかになってしまった。すみません。


忘れないうちに、覚え書きとして、先だって7月16日(土)の午後、伊那文化会館小ホールで開催された「子ども・若者支援地域ネットワーク形成のための研修会・第1回公開講座」での、「「子どもたちの脳は疲れている」と題された、「小児慢性疲労症候群」に関する日本における第一人者、兵庫県子供の睡眠と発達医療センター長、三池輝久先生の講演会を聴いてきたことを書いておかねばならない。

「上伊那子どもサポートセンター」代表の戸枝さんから、今回の連続講座開催のことを、この5月下旬にメールと電話でお話をうかがった際、戸枝さんから「最近話題になっている、小児慢性疲労症候群のことについて北原先生に連続講座の中で話して欲しい」との依頼があった。ちょうどその時、ぼくも所属する「外来小児科フリートーク・メーリングリスト」で、三池輝久先生が「小児慢性疲労症候群」の子供たちを治療した報告が話題になっていて、三池先生が提唱する「その疾患」と、われわれ一般小児科医がこの時期(春から夏にかけての)よく遭遇する「起立性調節障害」との異動が、メーリングリストで議論されていたのだった。

だから正にタイムリーな話題であったのだが、専門知識に欠けるぼくには到底「小児慢性疲労症候群」の話はできません、無理です。と、戸枝さんにお断りしたのだった。でも、戸枝さんは凄かった! 「小児慢性疲労症候群」と「小児の睡眠障害」に関するエキスパートの、三池輝久先生に直接講演依頼をし、なんと、三池先生の講演会が伊那市で実現することになってしまったのだから。いやはや驚いた。


■そんな訳で、当日ぼくは外来を午後1時で終了して伊那文化会館へと向かったのだ。

三池輝久先生は大変才気溢れる先生で、頭が良すぎる上に言いたいことがいっぱいありすぎて、われわれ一般的聴衆の理解度の低さを最初から諦めているような感じさえあったが、いやいやどうして、大変示唆に富む面白いご講演であった。

■「人はなぜ眠る必要があるのか?」「睡眠は子供の脳の発達にどう係わっているのか?」 という話から講演は始まった。


・睡眠は子供の脳の発達に必要欠くべからずものだ。睡眠は「脳を創り、育て、そして守っている」のだと。REM睡眠は覚醒を促す。眠っている間に海馬が働き記憶を整理する(長期記憶)。そして、眠っている間にシナプスの点検整備(メインテナンス)が行われている。


・人はなぜ眠る必要があるのか? それは、ヒトの脳内のシナプスを守る3つの重要な働きがあるから。

1)活動している時に使用した、神経伝達物質残渣をクリーンにする(シナプスの清掃とメインテナンス)
2)神経突起からミトコンドリアが細胞内に移動しそこで複製がおこる(エネルギー生産を守る)
3)神経伝達物質の脳幹調節機構やその他の部位での再分配がおこる。(神経伝達物質の供給)


だから、脳が発展途上にある子供たちにとって「睡眠」はとっても大事!


・小学4年生までは、最低10時間の睡眠が必要。
・小学5〜6年生では9時間の睡眠。
・中学生でも、7〜8時間は睡眠が必要。


子供が起床しなければならない時間、そこから逆算して、ベッドに入る時間を決めればよい。例えば、朝6時には起きなければならない中学1年生は、夜10時台には入眠する必要があるということ。


しかし、今の日本の子供たちは、大人の都合でどんどん「夜更かし」となり、「慢性的睡眠不足状態」に陥っているのだった。そうなるとヒトの体はどうなるか?


・ミトコンドリアの機能が低下する
・糖代謝が落ちる → 肥満
・脳幹部にある「視床下部」の機能が落ちる
・そうすると、認知機能が落ちる(集中力・持久力・意欲の低下)
・朝はテンションが上がらず、疲労度は増すばかり。でも夕方になって急に元気がでてくる(別人28号)
・そうなると、逆に10時間以上の過眠状態に逆転してくる
・つまりは、脳内にある「体内時計」が壊れてしまうのだ
・体内時計が壊れると、体温・血圧調節(自律神経機能)が壊れ、
 ホルモン分泌バランスが崩れる。

これらの症状が「小児慢性疲労症候群」なのだった。
その結果、朝起きられず、何時しか昼夜逆転した子供たちは不登校となってしまう。


■こうなってしまったら、どうしたらよいか?


このことに関して、三池先生は決してバラ色の話はしなかった。


焦らず、不足した睡眠時間を十分に確保して(平日不足した睡眠時間を土日で補充するなど)、無理せず然るべき時期が来るまで、できる範囲で学業の準備しつつ「じっとチャンスを待つ」その時期とは、高校入学の頃のことが多い。とのことでした。

2011年7月18日 (月)

『ニッケル・オデオン』ハンバートハンバート

110717


50年以上も生きてくると、大好きなミュージシャンがいっぱいいる。加川良、泉谷しげる、吉田拓郎、友部正人、高田渡、浅川マキ、たま、荒井由実、ジョン・コルトレーン、ビル・エヴァンズ、アート・ペッパー、エリック・ドルフィー、ウディ・ショウ、ファラオ・サンダース。などなど。


みんな、ずいぶんと追っかけてきた。でも、いつしか知らないうちに彼らの「最新CD」を買わなくなってしまうのだ。何故なら、僕のテンションをずっと継続して最先端の楽曲を提供してくれるミュージシャンはそうはいないのだから。


そんな中で、唯一ぼくが「最新CD」が常に「彼らの最高傑作」であると思い続けていて、しかも、その思いが決して裏切られたことがないグループがいる。それが「ハンバートハンバート」なのだ。50すぎのオヤジがね、ホレてしまったのだよ。

■「北原こどもクリニック」のHP内を探したら、2008年11月22日に書いた「ハンバートハンバート」に関する文章が見つかったので、ここに再録しておきます。

■「ハンバートハンバート」は、男女デュオのフォークグループだ。いまの若い世代から、1970年代初頭を中学生・高校生で過ごした僕らのようなオリジナル・フォーク世代まで、ファン層はじつに広い。作詞・作曲は全て佐藤良成が担当する。ギターも上手いがフィドルも巧い。野武士のような風貌で、ちょっとぶっきらぼうで泥臭い、でも不思議と暖かな歌声を聴かせる。佐野遊穂は、ヴォーカルとハーモニカを担当。彼女の声も独特だ。どこまでも澄んで高く清らかなんだけど、決して、か細く弱い声ではない。凛とした気高さがある。そういう女性の声だ。

男女デュオのグループは難しい。男と女で、声の音域がぜんぜん違うからだ。これから年末に入ると、忘年会のカラオケでは男女デュエット曲が目白押しだ。先だって亡くなった、三笑亭可楽ファンのフランク永井「有楽町で合いましょう」とか、平尾正章&畑中葉子 の「カナダからの手紙」とか、石川優子&チャゲ「ふたりの愛ランド」かな。あとは、チェリッシュ「てんとう虫のサンバ」もあるし、ヒデとロザンナやトワ・エ・モアもいたね。ちょっと古すぎたかな(^^;;

ハンバートハンバートにも、男女デュエット曲の基本を踏襲した楽曲がある。いわゆる男と女の掛け合いで展開する曲だ。名曲「おなじ話」がそうだし、『まっくらやみのにらめっこ』の1曲目に収録された「バビロン」が、まさにそう。しかし、こういう男女のボーカルのからみが可能だとは、思いもよらなかったな。新しい試みだ。この曲を聴いて感じたことだが、佐野遊穂のボーカルが変わった。何か、ふっきれたように力強く唄っている。突き放したような、圧倒的なパワーを、その歌声に感じたのだ。「白夜」や「おいらの船」を聴くに及んで、その思いは確信に至った。

今を生きる「ふてぶしさ」と「したたかさ」を。


■ YouTube を見ていたら、ぼくが中学生のころ大好きだった加川良と、ハンバートハンバートが共演している映像を発見した。「フォークの達人」 だ。これは2年前、ぼくもBS2で録画したはず。HDDレコーダーを確認してみると、あったあった。な~んだ、ハンバートハンバートのことは、意識下で既に2年前から知っていたんだ。加川良、そして高田渡。彼らの正統な継承者は「ハンバートハンバート」しかいまい。うん、きっとそうだ。

■ Amazon の『まっくらやみのにらめっこ』カスタマー評に、以下のように書く評者がいた。まったく巧いことを言うものだ。本当にその通りだと思うよ。

★★★★★  どこかで聞こえた唄, 2008/9/15 By wab

ハンバートハンバートのことは、随分前から知っていた。
知っていたけど、ちゃんと聴いてなかった。

勝手に「癒し系」とか「ゆるい」とか想像してた。

このアルバムを、たまたま聴いたんだ。
うわー。なに、これ。すごい。


独特の視点の歌詞が素晴らしい。
ハーモニーも美しい。
トラッド感が良い具合の演奏も○。


ただ、僕の心に引っかかったのは、もっと本質的な点だ。
この唄たちは、どこかで聴いた、どこかから聞こえた、そんな気がしたのだ。
ひっかかる感じ。思い出せるようで思い出せない、あの。。。。
ノスタルジックともちょっと違う感覚。
優しい思い出感覚じゃない。

この感じって何て言うんだろう。

悲しいわけでも嬉しいわけでもないのに、涙が出てくる感じ。

あなたたちの音楽は、そんなかんじ。



ついこの間まで、前作の『さすらい記』が一番のお気に入りで、繰り返し繰り返し聴いてきた。

でも今は、発売されたばかりの『ニッケル・オデオン』
例によって、処置室に置いたラジカセで繰り返し一日中聴いているが、ちっとも飽きない。さりげないのだけれど、すごくいい。

■少し前に、ツイッター上で僕が呟いた感想を、少し修正して以下に載せます。
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ハンバートハンバートの新譜が届いた。まずは金沢「もっきりや」でのライヴDVDを見る。「もっきりや」はね、学生の頃一度行ったことがあるんだ。香林坊近くのジャズ喫茶。「慚愧」「虎」「おなじ話」「罪の味/アセロラ体操のうた」&金沢の素敵な古本屋さんや雑貨屋さんとかを収録。いいじゃん。


あぁやっぱり「虎」はいいなぁ。泣ける歌だなあ。「人の胸に届くような そんな歌がつくれたら だめだ、だめだ、今日はやめだ メロディひとつできやしない 酒だ、酒だ、同じことさ 昼間からつぶれて眠る」


さて、ハンバートハンバート『ニッケル・オデオン』を聴こう。いい意味で、新境地とか何もない、いつもどおりの彼らが変に力まず「のほほん」と、ぼくらのありふれた日常の歌を唄っていた。ありがとう。ほんとに。


最初に1回聴いてまず好きになった曲は、2曲目の「ゆうべはおれが悪かった」だ。あはは! これ、夫婦喧嘩に負けた夫が翌朝「奥さん」に謝る唄じゃん。変にフレンチ・ポップスかブロッサム・ディアリーのお洒落なアレンジがされてるし、取って付けたような「愛してるぜ」は、心こもってないぞ!


その次に気に入ったのは、5曲目「好きになったころ」だ。わかるなぁ、すっごく分かる。ぼくが中坊だった頃、加川良のLPを買って何度も何度も聴いた。そして我慢できなくなって、中古のフォーク・ギターを買ってもらったんだ。左手の指がスチール弦を押さえてマメになった。痛かったなぁ。


6曲目「おじさんと酒」は、ハンバートハンバートの王道を行く曲だ。最近気に入っている星野源の曲とも共通する、何とも言えない「ほのぼの感」がよいな。ノコギリの音も入ってるし。


6曲聴いて驚いたことは、「波羅蜜」みたいな毒のある暗い曲がないことだ。でも震災の後だしね、彼らはあの日、仙台にいたのだから。


で、このCDで一番チカラが入った曲、1曲目「みじかいお別れ」のこと。聴き込むほどに、味わいが増す名曲だ。言葉をひとつずつ確かめるように歌う佐野遊穂さんの歌声は、静かで優しいんだけれど、じわじわと力強さが伝わってくるのだった。ポイントは、ベースが基調となってリードしていることか? もしかして、全ての曲で?

イントロのフレーズとテンポ。あれ?どこかで聴いたことあるぞ。井上堯之『青春の蹉跌のテーマ』と同じコード進行なんだ。いいな、すごくいい。『青春の蹉跌』は、大好きだったTBSラジオの深夜放送、林美雄パックイン・ミュージックのテーマ曲だから、この曲を聴くと、亡くなった林美雄アナのことを思い出してしまうのだ。






YouTube: 再アップです 林美雄 パックインミュージック最終回


「桶屋」は、風が吹けば桶屋が儲かる、みたいな曲で、ドラムスの人がいいテンポ、リズムを醸し出している曲だ。「君と暮らせば」は、怪談・牡丹灯籠みたいな話なのだが、ぜんぜん暗くないし怖くはない。佐藤良成のヴォーカルは、いつだって「いま」を振り切って風になっている。


そうか、ハンバートハンバート『ニッケル・オデオン』5曲目「好きになったころ」に出てくるCDって、ボブ・ディラン『追憶のハイウェイ61』だったんだ。そう言えば、この曲の間奏は「Like a Rolling Stone」じゃないか。



2011年7月17日 (日)

伊那のパパズ絵本ライヴ(その81)箕輪町長岡保育園・夕涼み会

■7月15日金曜日の夜は、箕輪町長岡保育園へ行って絵本を読んできた。保護者会主催?の夏祭り(夕涼み会)に呼ばれたのだ。

平日の夜に「絵本ライヴ」を行うのは初めて。都合で欠席の坂本さん以外のメンバーは、一日の仕事を早めに切り上げて長岡保育園に集結したのだった。開演は夜7時半。園児数が全部で50人未満の小さな保育園だけれど、かえってアットホームで先生方もお父さんおかあさん方も、地域のみんなで子供たちを見守っている雰囲気がよく感じられたよ。


  <本日のメニュー>

 1)『はじめまして』
 2)『かあちゃんのせんたくキック』平田昌広・文、井上洋介・絵(文化出版局)→伊東
 3)『たちねぶたくん』中川ひろたか・文、村上康成・絵(角川学芸出版)→北原
 4)「たちねぶた音頭」

  





YouTube: 中川ひろたか / たちねぶた音頭


 5)『かごからとびだした』(アリス館)

 6)『へんしんオバケ』あきやまただし(金の星社)→宮脇
 7)『うみじじい』菅 瞭三 (こどものとも・1999年8月号)→倉科

 8)『ふうせん』
 9)『世界中のこどもたちが』


2011年7月13日 (水)

今月のこの1曲。キャスリン・ウィリアムス「ハレルヤ」と「These days」と「Birds」

110713テルメの帰りによく寄る、伊那のブックオフで見つけて 400円(サービス券100円分あったのだ)で購入した、洋楽のコンピレーションCD『Beautiful Songs 〜ココロデ キク ウタ〜』が、なかなかによかったのだ。 1曲目2曲目はFMで何度も聴いたことあったし、ラストに収録された、おおはた雄一のこのCDは持っている。でも、その他の曲は初めて聴く曲ばかりだった。いや、正確には 17曲目の「ハレルヤ」は、オリジナルのレナード・コーエンで知っている。しかし、このイギリスの新人女性シンガー・ソングライター「キャスリン・ウィリアムス」がとつとつと静かに歌う「ハレルヤ」が、本家よりも数十倍よくって驚いた。


YouTube: Hallelujah - Kathryn Williams

■で、この曲が収録された彼女カヴァー曲集『relations / kathryn williams』をイギリスの業者から購入し、はるばる海を越えて届いたのだ。いい時代になったものだ。 ちょうど、スザンヌ・ヴェガみたいと言えばよいか。ちょっと根暗で内気な女の子が、自信なさげにぼそぼそって録音スタジオで歌ってる。「Hallelujah」は、ライヴ音源だが、もう1曲同じステージから収録された曲があって、それはCDラストの14曲目に入った「These days」だ。この曲もすっごくいい。オリジナルは、ジャクソン・ブラウンが16歳の時に作ったという名曲。彼女のヴァージョン(歌詞がちょっと違う)はなかったが、ジャクソン・ブラウンの弾き語り映像があった。ホントしみじみいい曲だな。 たかが女に振られたくらいで、16歳にしてこんなにもシブい大人の歌作ったのか!? 老成しすぎてるぜ。


YouTube: Jackson Browne - These Days

このカヴァー曲集は、ぼくの知らない人の知らない曲のカヴァーがほとんどなのだが、2曲目はニール・ヤングの「Birds」だった。こちらも、本家がピアノで弾き語りしている映像があった。


YouTube: NEIL YOUNG / BIRDS (Live)

2011年7月11日 (月)

伊那のパパズ絵本ライヴ(その80)伊那おやこ劇場 at 東春近ふれあい館

■昨日の7月10日(日)午前11時から、東春近ふれあい館で「伊那おやこ劇場」低学年の例会に「パパズ」が呼ばれて絵本を読んできました。


1)『はじめまして』
2)『でんしゃはうたう』三宮麻由子さく(福音館書店)→伊東
3)『もくもくやかん』かがくいひろし作(講談社)→北原


1107101

4)『おっきょちゃんとかっぱ』長谷川摂子・作、降谷なな・絵(福音館書店)→坂本

5)『かごからとびだした』(アリス館)

1107102

6)『おかあさんのパンツ』『おかあさんのパンツ2』(絵本館)→宮脇


1107103

7)『そうべえ ふしぎなりゅうぐうじょう』田島征彦・作(童心社)→倉科

8)『ふうせん』(アリス館)
9)『世界中のこどもたちが』(ポプラ社)


2011年7月 2日 (土)

山登くんへの返事


山登 敬之さんからのメッセージ


「北原くん、ごぶさたしてます。ちょっとうかがいますが、待合室に流すジャズのインストゥルメンタルでなにかオススメのやつありませんか? ご承知のように、オレの手持ちのアルバムは、オーソドックスな必聴版みたいなのしかなくて。できれば新しいところでお願いします。ただし、ノリのいい曲、ゴキゲンな曲は除く。」

北原です こんばんは


先達ては、『世界一やさしい精神科の本』を贈っていただき、
ありがとうございました。お礼のハガキもメールも出さずじまいで
大変申し訳ありませんでした。


ツイッターでは感想を早くにつぶやいたのですが、ブログで感想を
書こうと思っているうちに未だ出来ずにいたのです。すみません。
いやほんと、今までありそうでなかった「いい本」だとお世辞抜きで
思いました。

さて、ご依頼の件ですが、なかなか難しいです。最近のはあまり知らないので。
思いつくままに、夏向きで(ヴォーカルやジャズ以外も入れて)いくつか書き出すと、


1)「 beyond the Missouri Sky」パット・メセニー&チャーリー・ヘイデン

2)「 European Standards」 Jan Lundgren Trio ヤン・ラングレン・トリオ

3)「デイ・ドリーム」アン・サリー

4)「The Best of KOHARA」or 「KOHARA」

5)「Alone in IZ World」Israel Kamakawiwo'ole


6)「イマージュの部屋」ジョアン・ジルベルト

7)「Cafe Apres-midi Safran」


8)「ホニャララ」SAKEROCK の「老夫婦」と「やおや」


9)「From Left to Right」ビル・エヴァンズ

■最近ブログにも書きましたが、この「From Left to Right」Bill Evans の「ドルフィン」って曲がいいんです。オススメ!


■追伸:当院待合室のBGM選曲は受付スタッフに任せてあって、ぼくはノータッチです。でも、診察室の奥の処置室に置かれたラジカセからは、ぼくの独断で個人的な趣味の音楽をいつも流しています。ただし、小さな子が点滴になった時などは、アンパンマンのCDに変えてます。ラジカセの設定は「All Repeat」なので、一日中同じCDが流れ続けるのです。


現在、当院の処置室で流れているCDは、亡くなって2年が経つマイケル・ジャクソンのカヴァー曲集で、『Never Can Say Goodbye』Traincha。先だって、松本の「ほんやらどお」で見つけて 880円で買って帰ったのだ。これが大当たり! 聴き込むほどに味わい深く、しみじみ良いです。



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