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2011年10月17日 (月)

『本と怠け者』荻原雷魚(ちくま文庫)読了。

■荻原魚雷『本と怠け者』(ちくま文庫)を読了した。もったいないから、いとおしいから、少しずつ、ゆっくりゆっくり読んだ。堪能したなぁ。面白かったなぁ。読書の喜びとは、ふと思いがけず、こういう本と出会えることに違いない。


彼が最も敬愛する尾崎一雄のことを綴った「冬眠先生」で終わる前半の「怠けモノ文士列伝」がとにかく傑作だが、後半に置かれた「批評三部作」もなかなかに味わい深いぞ。真ん中の「精神の緊張度」は、結局なにを言いたいんだかよく分からなかったが、「限度の自覚」と「批評のこと」が素晴らしい。


■というツイートを先ほどアップしたばかり。ついでに、この本を読み始めた頃にアップしたツイートは以下。


金曜日は松本へ買い物に行った。妻とは別行動で、僕は例によって「ほんやらどお」で中古CDを物色し、そのあとパルコ地下の本屋リブロへ。探していた絵本『ラーメンちゃん』長谷川義史(絵本館)と『本と怠け者』荻原魚雷(ちくま文庫)を無事見つけて購入。(9月25日)


長谷川義史さんの『ラーメンちゃん』はね、TBS『情熱大陸』見て感動したから是非欲しいと思ってたんだ。


YouTube: 長谷川義史「ラーメンちゃん」


実際に手にしたら、予想以上の出来に驚く。何よりも「色使い」がいい。ラーメンちゃんのピンクがいい。地面の色の変化がいい。そして「こどもたちGo」が素晴らしい!今度、高遠第一保育園の内科健診のあと読んでみよう(9月25日)


荻原魚雷『本と怠け者』(ちくま文庫)を読んでいる。面白い!この人。まだ若いのに病弱なジジイみたいだ。ちょうど、つげ義春のマンガ『無能の人』に登場する古本屋店主、山井を思い出した。彼は、江戸末期に伊那谷を放浪して野垂れ死にした俳人「井上井月」を崇拝していた。(9月27日)


『本と怠け者』から「昔日の客と写真集」を昨日読んだ。大森にあった古本屋「山王書房」店主の関口良雄氏が出した幻のエッセイ本『昔日の客』に登場する文人たちの逸話の中から、野呂邦暢のはなし。いや、偶然だなぁ。ちょうどこの日、伊那市図書館で『夕暮の緑の光』野呂邦暢随筆選を借りてきたばかり(9月27日)

■というワケでもないけど、今夜は『昔日の客』をめぐる、ちょいとイイ話。


・最初は、「ジュンク堂・仙台ロフト店」に勤務する、佐藤純子さんの文章。これがいいんだ。ほんと。

       「往復書簡をはじめませんか 第2回」


・次は、意外な人の「ちょっとイイ話」


       てれびのスキマ「ピース又吉の邂逅の書」

       「夏葉社 島田潤一郎さんのブログに載った、ことの顛末」


あぁ、本好きの人たちは、いつかどこかで、必ず出会うようにできているんだな。

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