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2010年5月 9日 (日)

『絵本が目をさますとき』長谷川摂子(福音館書店)

■今日は、上伊那郡飯島町にある「風の谷絵本館」主催の講演会があった。

午後3時から、飯島町文化センター小ホールにて。
長谷川摂子さんの講演会。
すばらしかった!

長谷川さんの講演は、2004年10月24日(日)に、下伊那郡喬木村で椋鳩十生誕100周年記念した会でお聞きしたことがある。
「日記:2004/10/27,30」に感想も書いた。
今回の講演も、基本的には同じ話だった。でも、いいお話は何度聞いてもいいものだ。


喬木村での講演で『おおきくなったら/チェコのわらべうた』内田莉莎子・訳、ヨゼフ・ラダ絵(福音館書店)を紹介してもらって興味を持ったのだが絶版で入手困難本だった。その後ずっと探していたのだが、去年だったか、ブックオフ松本平田店で見つけて 105円で入手した。すっごく嬉しかった。ところが、読んでみてどこが面白いのかちっとも分からない。なぁんだ。正直がっかりした。


そして今日、長谷川さんが「この絵本」をまた紹介してくれたのだが、実際にリズムに乗せてテンポ良く長谷川さんが読むと、聴いていて何とも心地よいのだ。特に「ぱんやの おじさん ぱんを やく たたいて こねて まるめます」 あ、こういうふうに読むのか! 発見だったなあ。


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■今日の講演で一番の収穫は、何と言っても長谷川さんの『もけらもけら』が聞けたことだ。
いや、噂は聞いていたのだ。長谷川さんの『もけらもけら』は凄いって。
ぼくも一応「この本」を得意としているので、そのことがずっと気になっていた。
だいたい「この本」を僕以外の人が読むのを聞いたことがなかったし。

で、長谷川版『もけらもけら』。
正直、負けた! と思った。もう、完敗ですね。
すっごいなぁ。そうか、そう読むのか。
いやぁ、まいったなぁ。面白いじゃないの。


今日の講演は、聞き手の子供たちがいて、話し手の大人がいて、
そして絵本がある。そのトライアングルがアンサンブルとなって、
掛け替えのない「場」がそこに生まれる、ということの実証が、図らずもライブでなされた。


会場には10ヵ月くらいの赤ちゃんを抱いたおかあんさんが前から2列目にいた。
すっごくいい子で、おとなしくずっと静かにしていたのだが、
講演が1時間を超えたころから、さすがに嫌になったんでしょうね。
大きな声を出して、今にも泣き出しそうで、若いおかあさんは
赤ちゃんをあやすのに四苦八苦。

その時、長谷川さんが絵本を読み始めたのだ。
『ぐやんよやん』と『もけらもけら』の2冊。

そしたら、イヤイヤだった赤ちゃんが急に静かになったかと思ったら、
急にケタケタと笑い始めたのだ。驚きました。
すっごいなぁ、絵本。


長谷川さんは言いました。
「赤ちゃんにとって大切なのは、食べて、歌って、遊ぶことが3本の柱なのです」と。

なるほどなぁ。

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コメント

長谷川さんの講演は2月の松本に続いて・・・でした。松本では 主に幼い子への本の話でしたので この日のお話は嬉しかったです。
「もけらもけら」は、私も好きな本です。
 3月に おつきゆきえさんが 読むのを聞きました。この時は 自分の読みとかけ離れていて (ものすごく早くて)ちょっと違和感があったのですが、長谷川さんの読みは とっても 心地よく落ち着きました。
あの、幼い子の変化が楽しかったですね。(同じ列でしたので 彼の表情まで見えました)
「もけらもけら」はこわーい感じのところが 幼い子には よくない?こわがると思って 「もこもこもこ」と使い分けて もう少し大きな子に向けて読んでいました。
長谷川さんは 怖そうなところは こわそーに よんで 変化を楽しんでいらっしゃる様子。すごい!
「風の谷絵本美術館」初めて訪れました。とっても すてきなところで 一日いたくなりました。
「めっきらもっきら・・・」原画が 全部見られて 感激! 

takko さんも同じ会場にいらしたのですか!
それはそれは。ご挨拶できなくてごめんなさい。

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