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2010年5月20日 (木)

NHKハイビジョン特集「ヤノマミ」再放送を見る

アマゾン奥地に住む原住民「ヤノマミ」の噂を聞いたのは、たしか、WEB「本の雑誌」に連載されている、営業担当の杉江由次さんの「炎の営業日誌」においてだった。こんなふうに書かれれば、誰だって気になるでしょ。


日曜日の夜、テレビを付けてあちこちチャンネルを変えてたら、偶然「この番組」が始まったところだった。「あっ!」と、ぼくは声をあげてしまった。これが例の「ヤノマミ」か…… あわてて録画を開始する。


淡々としたナレーションが、まずは印象的だ。ナレーターは、あの「龍馬伝」に登場し吉田東洋役で圧倒的な存在感を示した田中泯。「彼らにはとてつもない暴力性と純粋無垢な優しさが共に同居している。ヤノマミがアマゾンの深い森に住み始めたのは、およそ1万年前と考えられている」


見ていてまず思ったことは、大森望氏が上半身裸でランニング・パンツ一丁になったなら、彼らと区別はつかないのではないか?ということだ。失礼なことを言ってごめんなさい。大森さん。


それにしても、最初からショッキングな映像が満載だ。よくこのまま放送できたな。凄い!


集落の長老、偉大なるシャーマン「シャボリ・バタ」が語る彼らの死生観が印象的だ。

「人間も死ねば天に昇り精霊になる。地上の死は死ではない。魂は死なず精霊となる。精霊もやがて死ぬ。最後に男は、ハエやアリとなり地上に戻る。女は最後に、ノミやダニとなる。地上で生き、天で生き、虫となって消える。ナプも知らねばならない。誰もが同じ定めを生きる」(ナレーション)質問に答えてくれたのはこの一回きりだった。


(ナレーションつづき)ある満月の夜、女たちに呼ばれた。シャボノで女が産気づいていた。ヤノマミは妊娠や出産は精霊の力によると信じている。母親の胎内に宿った命も、人間ではなく精霊なのだと言う。(中略)女たちが森へ消える。産声が聞こえ、来てもいいという合図があった。地面に胎児がころがっている。だが、母親は抱き上げようとはしない。(中略)ずいぶんたってから、母親がバナナの葉を持ってくる。胎盤が包まれる。直後、母親は初めて子供を抱く。精霊だった子供を人間として迎え入れたことを意味した。

この村ではほとんどの夫婦が一夫一妻だが、男達は出産に一切係わらない。母親は人間として迎え入れた子供を生涯をかけて育てる。子育ては家族全員で助け合い、男は狩りの回数を増やす。精霊か人間か、この村では母親が決める。母親以外は、ただ受け入れる。翌日、森に胎盤がつり下げられた。痛みに強いたくましい子に育って欲しいという願いから、胎盤をアリに食べさせるという。ヤノマミが人間の最後の姿だというアリが、胎盤を食べる。(ナレーション終わり)


「このサイト」の解説がすばらしいです。

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コメント

ヤノマミ23日(日)にもBShiで再放送あるようですね。見てみます。「ヤマノミ」と読み違えて検索したら何もヒットしませんでしたあ。

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