『ダウンタウンに時は流れて』多田富雄(集英社)
■著名な免疫学者であった、多田富雄先生が亡くなった。
先生が公に記した最後の言葉は、たぶん『青春と読書』200912月号(集英社)に載った巻頭エッセイ「回想の不思議な町」ではないかと思う。1964年の初夏、コロラド州デンバーへ留学した多田先生の青春回想録は『青春と読書』に連載され、昨年末『ダウンタウンに時は流れて』多田富雄・著(集英社)として1冊にまとまり出版された。
「回想の不思議な町」は、この本の最後に「跋に代えて」と改題されて収録された。
私はこの『ダウンタウンに時は流れて』という自伝的エッセイ集の中で、私の「青春の黄金の時」を思い出した。それも、涙でキーボードが何度も見えなくなるまで、切実に思い出した。(p213)
ぼくはこの連載を知らなかったのだが、「吉野仁氏のブログ/ 2009/11/17」で知って居ても立ってもいられなくなり、本屋さんに走って行って即購入した。しかし、買ってきたまま未読本の山に積まれてしまい、ぼくの意識からすっかり忘れ去られてしまったのだった。
で、今日「あっ」と思い出した。
読まなきゃ。
ところで、高遠町図書館には「この本」がちゃんと収蔵されています。
流石だ。
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