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2010年1月20日 (水)

『流星の絆』と『黄色い部屋の秘密』

■今週から来週にかけてが忙しさのピークか。先だっての 17日(日)と今度の 24日(日)は、まる一日新型インフルエンザ・ワクチン接種。今週は、休診にしている水曜日の午後と、土曜日の午後も新型インフルエンザ・ワクチンの接種で休日がぜんぜんないのだ。それに加えて、金曜日の昼休みには「いなっせ」7Fちびっこ広場で「ノロウイルス感染症」の話をすることになっていて、新ネタの仕込みがまだできていない。


来週の火曜日の夜には、小中学校養護教諭と学校医との懇談会があって、養護教諭からの要望事項の一つ「新型インフルエンザの概要を教えて欲しい」に、ぼくが答えるよう委員長の先生から指示されている。もちろん、まだ何も準備ができていない。さらに、来週の水曜日の午後には、伊那ケーブルテレビの番組「医師会健康アドバイス」の録画撮りがある。内容は「ノロウイルス感染症」と決めてあるのだが、女性アナウンサーの質問内容も含め、全てこちらで台本を作っておかないとならないから大変だ。


■そういう、のっぴきならない時に限ってついつい読書に逃避してしまうのは昔からの悪い癖。


『流星の絆』東野圭吾(講談社)は、先週の土曜日の夜一晩で一気読みした。途中で止められなくなってしまったからだ。素直に面白かった。ただ、個人的には『白夜行』の暗い路線のほうが好きだ。何故この本を読むことになったかについては、また別の話があるので、詳しくは次回に。


今日先ほど読了したのは、『黄色い部屋の秘密』ルルー著、榊原晃三訳(春陽堂少年少女文庫・推理名作シリーズ2)。小学生の頃、学校の図書館に岩崎書店やあかね書房の推理名作シリーズやジュブナイルSFシリーズがあって、エラリー・クイーン『エジプト十字架の謎』とか『宇宙大作戦』『ドゥエル博士の首』とか、いろいろと読んだ記憶がある。もちろん、ポプラ社のルパン・シリーズや江戸川乱歩の少年探偵団、名探偵ホームズものも少しは読んだ。


あの頃のぼくは、それほど読書好きではなかったけれど、当時の小学生はみんな本格推理小説やSFを読んでいたな。でも、最近の小中学生は「そういうの」をぜんぜん読まないんだね。うちの子はそう。だから、お父さんが昔読んだジュブナイル版の本格推理小説を息子たちにも読ませようと思って、ブックオフの100円コーナーで見つけた『黄色い部屋の秘密』を買ってきたのだ。「完全密室もの」の古典的傑作とされているミステリーだが、ストーリーをぜんぜん憶えていない。もちろん真犯人も。


もしかすると読んでなかったのかもしれないね。息子に薦めるには、自分で読んでみないと父親としては無責任だ。そういう訳で『黄色い部屋の秘密』を読んだ。完訳本でなく、児童向け短縮訳本だったので読みやすかった。さっと読めた。ただ、いまの時代に子供たちが読んで面白いのかどうかは、ぜんぜん自信はない。


個人的には、100年も前に書かれた推理小説にしては、後半の展開なんかスピーディーでサスペンスフルで、いまのエンターテインメント小説に通じるものが既にあって感心した。でも、息子に薦めるのはやめとこう。息子たちも『流星の絆』を読み終わっているからね。

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