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2017年7月20日 (木)

友部正人ライヴ at 『叶屋』(その2)『ロックンロール』

■当日の様子が、叶屋のサイトにアップされているぞ。

そうか、打ち上げは夜遅くまで盛り上がったのだな。帰宅後にアップしたツイートを以下に再録しておきます。

先だっての6月25日の夕方、南箕輪村の老舗酒店「叶屋」で開催された『友部正人ライヴ』についてブログに書きました(まだ途中)。ぼくは中学生のころからのファンなので、やっぱり昔の歌を聴くとイントロだけで涙が溢れてくるんだ「公園のD51」「誰もぼくの絵を描けないだろう」「一本道」、

続き)「大阪へやって来た」「どうして旅に出なかったんだ」「古い切符」「朝は詩人」「地獄のレストラン」。新しい曲も好きだよ。「隣の学校の野球部」なんて笑っちゃうし「日本に地震があったのに」もいい。今回初めて聴いた曲の中では『モスラ』がよかった。僕もほんとそう思う。

続き)ただディランがノーベル文学賞を取ったことだし、友部さんが訳した「アイ・シャル・ビー・リリースト」が聴きたかったし、加川良が亡くなったので、彼が歌詞に登場する「トーキング自転車レースブルース」も聴きたかったな。でも、アンコールの最後のリクエストに応えて歌ってくれた、

「ロックンロール」は、ホントよかった! 今回初めていっしょに行った妻も「この曲」が一番よかったと言ってた。彼の歌に「懐メロ」はない。いつどんな時も「いま歌うべき歌」ばかりなんだ。最近、70年代にヒットを飛ばしたフォーク歌手たちが10組近く集まって同窓会コンサートをやってる。

続き)あれって、何なんだろうなぁ。元「オフコース」小田さんのコンサートの映像とか見ると、客席のほとんどは50〜60代の初老の男女ばかりだ。過ぎ去りし「青春の日々」をただただ懐かしむための「装置」が小田さんなのだ。それって、小田さん、どうよ? 嫌じゃないのかな?(2017/06/26)

Tomobe

(写真をクリックすると、大きくなって活字が読めるようになります)

■もちろん、小田和正さんにも若い今のファンは多い。毎年年末にTBSで放送される『クリスマスの約束』を見ていると、小田さんをリスペクトする若手ミュージシャンが多数出演している。

ただ、友部正人をリスペクトする若手ミュージシャンはその熱量が違う。

古くは、「ブルーハーツ」真島昌利、「たま」知久寿焼。

友部正人のベスト盤『ミディの時代』には、2010年5月23日に下北沢「ガーデン」で、友部さんの還暦祝いをかねて開催された『友部正人トリビュート・ライブ』の模様を収録したDVDが「おまけ」で付いているのだが、これがほんと見応えがあるのだ。

友部正人のカヴァー曲を歌う参加ミュージシャンは、友部さんの奥様のユミ(小野由美子)さんがリストアップし出演依頼したという。ただ、楽曲選びは「本人におまかせしました」とのこと。驚いたことに、この人には「この曲」を唄って欲しいよなっていう選曲を全員がまさにしていたことだ。

1「あいてるドアから失礼しますよ」ハンバートハンバート

2「なんでもない日には」峯田和伸

3「こわれてしまった一日」森山直太朗

4「夜よ、明けるな」バンバンバザール

5「待ちあわせ」YO-KING

6「一本道」知久寿焼

7「カルヴァトスのりんご」リクオ

8「遠雷」三宅伸治

9「ゴールデン。トライアングルのラブソング」原マスミ

10「誰もぼくの絵を描けないだろう」遠藤ミチロウ

当日のセット・リスト及びコンサートのレポートは、こちら(その1)(その2)に詳しい。

ベストは、知久さんの「一本道」だな。これは凄いぞ!

■ところで峯田和伸クン。彼は「ブルーハーツ」経由で友部を知ったのか? 違うのか?

どうも、実家の「峯田電器」を継いだお父さんが学生時代から友部正人が好きで、同時期に山形大学に在籍していた「遠藤ミチロウ」がプロデュースした友部正人のライブを見ていたらしい。

(まだまだ続く)

■いま、トイレでずっと読んでいるのが『恋と退屈』峯田和伸(河出文庫)だ。245ページまで読んだ。面白い! 峯田クンは「ことば」に対して真摯なんだよね。自ら発した「言霊(ことだま)」に、常に責任を持とうと努力している。もちろん、上手くいかないことの方が当然多いのだけれど、それでも「その姿勢」を崩そうとはしない。

242ページ。銀杏BOYZ 初めての「渋谷公会堂ライブ」2005年1月23日の記載に、友部正人の文字が登場する。ライブ開演前。「満員の会場に友部正人さんのCDが流れている。スタート時間から15分遅れて開演。照明が消える」

『恋と退屈』には収録されなかったが、2005年11月27日のブログに、こんなことが書かれている。

思潮社から出版されている「現代詩手帖」11月号で、友部正人さんが毎月連載している「ジュークボックスに住む詩人」に銀杏BOYZが取りあげられている。友部さんが僕らのことを2ページまるまる書いてくれている。しかも友部さん本人が手紙つきでその本を僕らに贈り届けてくれたんだ。

僕は今日、友部さんに手紙を書いてた。思っている事をそのまま言葉にできればいいのだけれど、なかなかうまく書けない。言葉を選んでしまう。どうしてなんだろう。自分を良くみせようとしてしまうからなんだろう。しばらくペンを置いて、1時間ほど考えこんだよ。結果、もうこうなったらありふれた言葉を使ってもいいから素直に自分の嬉しい気持ちを、嬉しい気持ちのまま書こうと思ったんだ。そもそもなんで友部さんに手紙を書こうとしたかって、その動機は「嬉しかったから」なんだもの。だから「ありがとう」を伝えたいんだ。

■峯田くんとロックに関しては、NHKBSドラマ『奇跡の人』と、エッセイ本『ガケ書房の頃』(夏葉社)の感想のところで書いた。ここにも友部正人が登場する。その続き、小田嶋隆氏が語るロックについて。

■NHK朝ドラ『ひよっこ』で、峯田和伸が演じる、みね子の叔父:小祝宗男が上京してきて「ビートルズ」について熱く語るシーンがあったが、あれがそのまんま「ロックンロール」だったように思う。

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