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2011年6月15日 (水)

『今こそ、エネルギーシフト 原発と自然エネルギーと私達の暮らし』飯田哲也・鎌仲ひとみ(岩波ブックレット No.810)

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■ツイッターをやっていて痛感することは、誰をフォローしているかによって、その人のTLはまったく異なってくるということだ。でも、良識をもって「それなりの人」をフォローしている人たちのTLは、それほどは違わないんじゃないかと思う。


そういう観点で言えば、ぼくのTLは「脱原発」で一致している。


それなのに、政治の世界では政権与党の民主党も(菅直人を除いて)、野党の自民党も(河野太郎を除いて)原発存続にしがみついている。何故だろう? 不思議でならない。あの、イタリアでさえ、脱原発なのに、同じ三国同盟(ドイツ・イタリア・日本)をかつて結んだ国として、ニッポンは恥ずかしくないのか?


■政官財の癒着とは、こと「電力」においてかくも強力だったのか。しかも、スポンサーには逆らえないマスコミの大本営発表が繰り返される毎日。今さらの 6月14日付朝日新聞朝刊「天声人語」には、ほんとシラけてしまったな。


そこいくと、中日新聞(東京新聞)は偉い!


マスコミ禁断の電力業界に正面から切り込んでいるからだ。


■それなのに、6月14日「中日新聞夕刊」に載った、コラム「大波小波」を書いた(クールビズ)氏よ! あんたは何なんだ。ぜんぜん判っちゃいなじゃないか。ほんと悲しくなってしまうほどに。


村上春樹氏が、先日のバルセロナで、わざわざ日本語で(ということは我々日本人向かって発言しているということだ)スピーチした内容に関して、中日新聞文化部のクールビズ氏は、まるで大江健三郎のコピーのようだ、と切って捨てる。


それは違うよ。

絶対に違う。


ぼくは、村上氏の気持ちがよーくわかる気がする。


大切なことは、村上氏も僕も「加害者」であるという認識だ。


原発は、ちょっと不気味で怖いけれど、その存続は「われわれの心地よい生活を維持するため」には必要不可欠なものであると、知らないあいだに洗脳されてしまった「バカ者」であるという認識だ。

いいじゃないか。今回の事態に遭遇して初めて、東電や政府から洗脳されていた事実にようやく気付きましたって、告白しているのだから。


大切なことは、じゃぁこれから、われわれはどうすればいいのかを、ちゃんと考えることじゃないかな。


■というわけで、読んだのが『今こそ、エネルギーシフト 原発と自然エネルギーと私達の暮らし』(岩波ブックレット No.810)だ。

この小冊子は、500円+税だ。安い!でも、めちゃくちゃ内容が濃い。たった54ページだから、速読の人は30分あれば読める。元ネタは『世界6月号』(岩波書店)に載った2人の対談だ。鎌仲ひとみさんは、長年「原発問題」に携わってきたドキュメンタリー映画監督。『六ヶ所村ラプソディ』とか、最近では山口県祝島での反原発運動を長期取材した映画『ミツバチの羽音と地球の回転』を日本各地で上映中とのこと(ぼくは残念ながらどちらの映画も未見)。


飯田哲也氏のことは、僕はこのブックレットを読むまでまったく知らなかったのだが、近々「講談社現代新書」から、あの宮台真司氏と原発問題に関して共著を出すらしい。『原発社会からの離脱』(講談社現代新書)2011/6/17 発刊


「このブックレット」を読んだ限りでは、それほど過激な人とは思わなかったが、例の「6月11日全国統一脱原発デモに関しての発言」を読むと、ちょっと引いてしまう人もいるかもしれない。飯田さんも、あの時の発言がこうして文章に残されるとは思わなかったであろうから。実際の映像で見ると、もっとソフトな言い回しに聞こえるな。






YouTube: 6.11脱原発100万人アクション 飯田哲也氏のコメント


でも、宮台氏ではないけれど、かなり思い切った重要な発言であると、ぼくも思ったよ。

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