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2017年11月17日 (金)

「橋本愛」追補 & 『サウダーヂ』追補

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『週刊AERA 2017.8.28「現代の肖像」より』

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■橋本愛はいま、『POPEYE』に連載ワクを持っている。「橋本愛のカルチャー日記」だ。この12月号で、連載13回になる。とはいえ、僕が知ったのはその前の 11月号で、その号で彼女が取り上げていたのは、BOOKS『ボクたちはみんな大人になれなかった』燃え殻、COMIC『変身のニュース』宮崎夏次系、THEATER『髑髏城の七人 Season鳥』などなど。なかなか渋いセンスじゃないか。

■ただ、彼女の映画趣味の実態を知って心底驚いたのが『映画芸術 2014年春号 449』の特別企画「映画館に通う俳優たち」だった。登場するのは、村上淳・柄本祐・杉野希妃・中村朝佳・二階堂ふみ・橋本愛の6人なのだが、とにかく橋本愛ひとりだけがブッ飛んでいたのだった。少しだけ引用する。

 小学生ぐらいの時には、地元の熊本に「ゆめタウン はません」というショッピングセンターがあって、その中にあるTOHOシネマズで『コナン』を観ていました。

上京してからは、ほとんど映画館に行っていなかったんですけど、『桐島、部活やめるってよ』に出演した時に、周りから「映画は観なきゃだめだよ」と言われて、二年前ぐらいから行くようになりました。最初は勉強みたいな感じで行ってましたが、だんだん小さい映画にも目が届くようになって、自分で作品を掘り下げていくようになりました。

 ”勉強”というのが外れて、自分の意志で映画館に通うようになったのは最近だと思います。時間がある時は、ほぼ毎日行っています。趣味が無いというか、映画を観る以外にやることが思いつかないって感じです(笑)。

(中略)

それでも四月になって高校を卒業したこともあるのか、急に「ロマンポルノが観たい」と思ったんです。それまで観たことがなかったんですけど、純粋できれいなエロが観たいと思ったんです。観てみたら、裏社会がすごく絡んでるお話しばかりで、思い描いていた”純粋できれい”という真っ白なイメージは覆されました。

端くれの世界で描かれているものがとてもきれいだと思えてしまったので、そこからハマりました。石井隆さんの『人が人を愛することのどうしようもなさ』(2007)を観て、そこから拍車がかかったというか、どんどん動けるようになりました。

 ロマンポルノを映画館で観られるところは無いのかなと思って探してみて、「新橋ロマン」はすごく安全そうというか、血が通っている感じがして、行ってみようかなと思いました。六月に石橋蓮司さんと宮下順子さんの特集をやっていて、『江戸川乱歩猟奇館・屋根裏の散歩者』と『赫い髪の女』と『昼下がりの情事 古都曼荼羅』を観たことはすごくよく覚えています。(中略)

「新橋ロマン」は、閉館するまでに十回は行きました。ロマンポルノやピンク映画が三本立て上映なので、30本は観ていると思います。(中略)隣の「新橋文化」にも通うようになって、そこで観た『狩人の夜』(1955) は大好きな映画です。

 ロマンポルノ経由で「ラピュタ阿佐ヶ谷」にも通うようになりました。”わたしたちの芹明香”という特集タイトルで、キラキラしていてすごくきれいなチラシに魅せられたんです。これだけ作り込まれるなんて、本当に愛されたいる人なんだなと思って、観に行って、大好きになりました。森崎東さんの『喜劇 特出しヒモ天国』(1975) の芹明香さんが、すごく好きです。主役の作品だったら『まる秘色情めす市場』(1974) かな。(後略)

(『映画芸術 2014年春号 449』40〜41ページより)

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『POPEYE 818 / 2015 JUNE 僕の好きな映画 p98』

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(活字もなんとか読めると思います。)

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