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2016年9月 4日 (日)

今月のこの一曲。 はちみつぱい『塀の上で』

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■中学生の頃は、加川良が大好きだった(いまでも好きです)。最初に買ったレコードが『親愛なるQに捧ぐ』。新宿三越前の「アカネヤ」レコード店で購入した。1972年の12月のことだ。このレコードは、来る日も来る日もほんとよく聴いた。いまの若い人たちには「盤がすり切れるほど」と言ったって理解できないだろうが、文字通り本当にそれくらい聴いた。

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■このレコードは、スコッチ・テープのジャケットに書いてあるように、昭和47年4月20日、モウリスタジオで録音完了している。ミキサーは、はっぴいえんどのレコーディングを担当した吉野金次だ。参加ミュージシャンが凄いぞ。

Piano: 今井裕、渡辺勝、細野晴臣  Steel Guiter: 駒沢祐城 Dobrro: 駒沢祐城  Fidle: 武川雅寛  A.G.: 中川イサト  E.G.: 伊藤銀次  Chorus: 村上律、若林純夫、大瀧詠一、岩井宏  Dr.: 松本隆  E.B.: 細野晴臣

当時、大好きだった曲がA面1曲目の「偶成」だ。ピアノは渡辺勝か? フィドルは武川雅寛だ。「白い家」では、駒沢祐城のドブロ・ギターも味わい深い。このメンツをいま見てみると、なんと、「はっぴえんど」と「はちみつぱい」なんだよね。

で、もしやと思って加川良のデビュー盤『教訓』を出してきて見ると、「頑張った人」として、以下の人々が挙げられている。その一部のみ抜粋。

あがた森魚、石塚幸一、岩井宏、大滝詠一、河村要助、斎藤哲夫、鈴木慶一、鈴木茂、高田渡、早川義夫、細野晴臣、松本隆、村上律。

親愛なるQに捧ぐ』には参加していなかったけれど、あがた森魚も鈴木慶一も、ちゃんと参加していたんだ。石塚幸一氏は、はちみつぱいが所属していた事務所「風都市」で彼等を担当したマネージャーだ。

■という訳で、中学2年生の時から「はちみつぱい」のメンバーの音を繰り返し繰り返し聴いてきたので、はちみつぱい『センチメンタル通り』が出た時には、なにか懐かしいような嬉しいような気がしたものだ。でも当時は、鈴木茂と鈴木慶一の区別がよくつかなかった。混同してしまっていたのだ。恥ずかしい。


YouTube: 塀の上で-はちみつぱい


YouTube: はちみつぱい  センチメンタル通り 【Full Album】

■もう少し続く……

 

@shirokumakita
8月16日
高校生になったばかりの頃だったかな、はちみつぱい『センチメンタル通り』を聴いて衝撃を受けた。そう、「土手の向こうに」と「塀の上で」の2曲にシビれたのだ。曲もいいが歌詞がカッコよかった。そして、鈴木慶一のあの切ないヴォーカル。あぁそうだよ、羽田空港で彼女が乗ったロンドン行き飛行機を見送った。

 

いま『はちみつぱい Re:Again Billboard Sessions 2016』を聴いている。『ロック画報』復刊号も買ったけど、小川真一氏がライナーノーツでも書いているが、「本当の意味での日本語のロックを作りだしたのは、はちみつぱいではなかったのか」僕もそう思うんだ。

■はちみつぱいの「塀の上で」に関しては、『TAP the POP』の記事 が詳しい。

あと、こちらの「はちみつぱい ストーリー」。細野晴臣が遠藤賢司や大瀧詠一と出会った時のように、鈴木慶一が あがた森魚と出会うべくして出会う必然を思うと不思議な気がする。

TAP the POP の冒頭にある、『LIVE Beautiful Songs』 大貫妙子・奥田民生・鈴木慶一・宮沢和史・矢野顕子 に関しては、2003年8月8日の「今月のこの一曲」(ずっと下の方へスクロールして行くとあります)に、こう書いた。

「塀の上で」 は、いま聴いてもぜんぜん古臭くないんだ。歌詞もいいね。失恋の歌でこれほどカッコイイ歌を、ぼくは知らない。


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