【第7話 に関して】
『ゴーイングマイホーム』今週のツボは、萌江ちゃんが「ふすま」を開けると、向こうにおじいちゃんが見えるシーン。これ、やっぱり先週から続く伏線だったんだね。戸を開けて閉めての繰り返し。今週はもろ、ジョン・フォードでした。
あと、山の上の高圧送電線と、ひこうき雲。あれは高遠だな。五郎山か? 小牧空港もセントレアも、名古屋着の東方面からの国内便は、必ず高遠上空を飛ぶのだ。以前、仙台空港から小牧まで乗った時、真下に美和ダムが見えて興奮した。
阿部寛が実家の2階の自分の部屋で「GORO」だか「写真時代」だか、昔のグラビア雑誌を見ていたな。そして、階段を昇りきった所に設置された「乳
幼児の転落防止柵」を開け閉めするシーンで、ちょっとジーンときた。
『ゴーイングマイホーム』昨日の録画を見直してたら、昨夜のぼくのツイートは間違ってましたね。ごめんなさい。阿部寛が実家2階の自分の部屋で見ていたのは斉藤由貴の写真集。壁にもピナップが貼ってあった。ぼくは持ってないけれど、是枝監督自身が所持する写真集なんだって。でも、斉藤由貴のベストCDは僕も持ってる。今でも。「卒業」とか、むかし結構好きだったなぁ。
あと、あの2階の階段手前にあったのは、乳幼児転落防止柵じゃなくて、小さな納戸の壊れた扉でした。ごめんなさい。でも、防止柵を取り付けた跡はあったか?
■『ゴーイングマイホーム』。ずっと思ってるんだけど、このドラマ、映画館のスクリーンで見たい。1か所でいいから、6つスクリーンがあるどこかのシネコンで、それぞれ2話ずつ繰り返し映写するってのはどうだろう? 入館料は同一で、その気になれば1日で全10話みんな見ることができるのだ。
あれだけ仲の良さそうな、YOUとヤスケンの夫婦。昨日のYOUの表情を見ていると、どうもいろいろと悩みを抱えているみたいだ。そうか、大変なんだ。いろいろと。あと、車中からの移動撮影で、ちょうど高遠大橋を渡りながらカメラが「ヤマウラ高遠支所」の屋根の向こうに月蔵山の紅葉を捕らえたシーンが本当にキレイだった。
宮崎あおいが、高遠町相生町の角を曲がって多町の坂を自転車で降ってくるシーンが印象的だった。郵便ポスト前に止めてあった松本ナンバーの軽自動車の下から猫が出てくるのだ。是枝監督も、さすがに猫には演出できないはずだか、監督の期待通りの演技を猫がしていたな。
【第6話】
クーナ事務局の本棚に「ハリー・ポッター」の原書が並んでいたよ。『ゴー
イングマイホーム』
高遠町役場4階のあの会議室、知ってる。今年の「高遠ブックフェス準備会議」が行われた場所だ。ワサブローさんのコンサートを宣伝するために、僕も参加したのです。それにしても、螢雪次朗さんが高遠に来てたとは! 昔いっぱい見たよぉ、滝田洋二郎監督のピンク映画に主演してたよね。懐かしいなぁ。
高遠町下山田の雑貨屋「栄喜屋商店」のオバサン役で、クーナ一家のおばあちゃん役を演じているのは、「劇団青い鳥」の芹川藍さん。宮崎あおいの母親「久美」の写真は、同じく「劇団青い鳥」の天光眞弓さん。
それから、廃校になった小学校を案内する元校長先生。『友だちのうちはどこ?』で一躍世界的名声を得たイランの映画監督アッバス・キアロスタミが日本で撮った『ライク・サムワン・イン・ラブ』に主演した、奥野匡。渋い人たちが何気なく出ているなぁ。
あぁそうか。生きていると、いろんな関係の中で同時にいろんな役割を果たさなきゃならないんだよね。人間て。夫婦とか、母娘とか、父娘とか、いろいろとね。なんか、今日の山口智子と娘「萌江」との関係が修復されつつあるみたい。そうか、料理だって「見えないもの」こそが主役なのか。
【第5話に関して】
クルマ、福島ナンバーだ。そうか、宮崎あおい親子が住む市営住宅にいた東北弁の若い夫婦、福島から長野へ避難してきていたんだね。ゴーイングマイホーム、見てる。
あの福島の若夫婦が車で去った後の町営住宅。同じカメラアングルなのに、なんかものすごい空虚感。あ、これ、映画『秋刀魚の味』で、岩下志麻が嫁に行った後の笠智衆の家の2階の鏡台を撮したカットと続く階段のカットの感じと似てる。
阿部寛の娘、萌江(蒔田彩珠)が長野から持ち帰ってしまった「クーナ像」にフェイドインしてまた、フェイドアウトした場面。それから萌江の横顔に当たる光線の加減。ほんとキレイだった。ビクトル・エリセ『ミツバチのささやき』を思い出した。
「でも、思い出されないよりはマシだよね」って、山口智子の母親「りりィ」が言う。「そうだよねぇ」と娘。そう、忘れないことが「死者」に対する一番の供養さ。「死んだ女よりもっと哀れなのは、忘れられた女です」(マリー・ローランサン『鎮静剤』堀口大学・訳)を思い出した。
今さらだけれど、萌江ちゃんが子供部屋となりのクローゼットのドアを開け閉めすることで「クーナ像」がフェイドインして、それから、暗転フェイドアウトするんだね。
吉行和子が「さくらホテル」からお友達の「モーニングさん」に電話しながら食べている饅頭。あれはやっぱり高遠饅頭だな。亀まんじゃぁなくて。で
も、あんな「白い包み」には入ってないけれど。
宮崎あおい親子が住む町営住宅。どうしても場所が何処だか判らないのだが、辰野じゃぁないな。あの後ろの山は、杖突峠から有賀峠にかけての山並みに似ている。ていうことは、諏訪市湖南あたりなのか?
『ゴーイングマイホーム』第5話での娘、萌江は、ただひたすらドアを開けて閉める動作を繰り返していることに、いま気が付いた。教室のドアを開けて閉める。礼拝堂のドアを開けて閉める。倉庫のドアを開けて閉める。再び教室のドアを開けて閉める。自宅子供部屋のクローゼットの戸を開けて閉める。で、
主人公の少女が「引き戸」を右へ開けて外の明かりが眩しく目がくらむシーンと言えば、斉藤耕一監督『旅の重さ』の高橋洋子。ジョン・フォード『捜索者』もね。僕にとっての「でんぐり返し」は森光子じゃぁなくて、神代辰
巳監督『宵待草』の高橋洋子だよな。
映画『捜索者』の冒頭シーンとラストシーン。動画を探したらようやく見つかった。
『旅の重さ』はこれ。
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