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2011年4月19日 (火)

ETV特集と、今日の信毎朝刊「論考 2011」中島岳志

■日曜日の夜10時から、NHK教育テレビで放送された「ETV特集/カズオ・イシグロをさがして」は期待以上の面白さだった。特に、分子生物学者の福岡伸一先生との対話に注目した。福岡先生は鋭いよなぁ。質問に対して真摯に答えるイシグロ氏にも以前にもまして好感を持った。

再放送の予定は今のところないみたいだが、番組の要点をコンパクトにテキスト化してくれた貴重なサイトを見つけたのでリンクしておきます。「THE MUSIC PLANT 日記」です。ありがとうございました。

やはり、以下の言葉がズシリと胸に響くなぁ。


イシグロ「記憶は死に対する部分的な勝利なのです。我々はとても大切な人を死によって失います。それでも彼らの記憶を持ち続けることはできる。これこそが“記憶”の持つ強力な要素だと思うのです。それは死に対する慰めなのです。それは誰にも奪うことができないものなのです」


■「死者とともに生きる」ことに関して、レヴィナス研究者である内田樹先生の『死と身体―コミュニケーションの磁場』(医学書院)を読んでみなきゃなって前からずっと思ってきたのだが、じつは未読のまま。いろんなヒントが詰まっているに違いないのだが、文庫化はされないのだろうか?


そんなことを考えていたら、今日(4月19日)信濃毎日新聞朝刊 11面『論考 2011』欄に、北海道大学准教授中島岳志氏による「死者と一緒に生きている」と題された文章が載った。これがすばらしい。内田先生も中島氏も、1995年1月17日に神戸と大阪でそれぞれ阪神大震災を被災した。いまググったら、その全文が「こちら」に転載されている。こちらもリンクさせていただきます。すみません、~民宿Dubian~さん。


 無心に「凧あげ」をしているジイサンの言葉が、心に沁みる。


「地震でな、家内を亡くしてな。なんかこうやってたこをあげとると、手を握ってる感じがするねん」

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コメント

ありがとうございます。またお越しください~

コメントありがとうございました。勝手にリンクして、たいへん申し訳ありませんでした。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

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