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2018年4月

2018年4月25日 (水)

今月のこの一曲『ダチーチーチー』。R&B界の名ドラマー、バーナード・パーディー


YouTube: King Curtis - Memphis Soul Stew

■去年のいつ頃だったか。星野源と細野晴臣の『TV.Bros』での連載「地平線対談」を読んでいて、あっ!と思ったのだ。星野:「今度の新曲『Family Song』では、シンバルを使わないでみようと思ったんですね。60年代末から70年代前半のソウルを聴いていると、シンバルを一回も使ってないんです。ハイハットはあるんですけど…」

気がつかなかったよなあ。R&Bのドラマーはシンバルを使わないのか! 目からウロコでしたよ。ジャズ・ドラマーでは考えられないよなあ。ロック界ではなおさらね。

それで思い出したのが、R&B界の重鎮ドラマー、バーナード・パーディーだ。彼の名は恥ずかしながらつい最近まで知らなかった。初めて記憶に留めたのが、TBSラジオ『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』2017年1月14日の放送の回を、たまたまリアルタイムで聴いていた時のことだった。(YouTube に最近まで確か音源が残っていたはずなんだが、検索しても残念ながら見つからない)


YouTube: Alice Clark - Never Did I Stop Loving You

■ちょうど1年前の5月に、たまたま来日していたバーナード・パーディーを、ライムスター DJ JIN と、オカモト "MOBY" タクヤの2人が突撃インタビューした音源は「ニコニコ動画」に残っていたぞ。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm31258691

文章での書き起こしは「こちら」ね。

で、この放送を聴いたレコード会社の人が「ダチーチーチーのCDを出しましょう!」って言ってきたんだって。そうして発売されたのがこれだ。ぼくも買ってしまったよ。ただ、P-VINE だったから、冒頭にあげた『King Curtis / Memphis Soul Stew』は、残念ながら収録されていない。アトランティック・レコードだったからね。


YouTube: V.A.『ダチーチーチー』ティーザー

【追記】:CD「ダチーチーチー」に、契約レーベルの関係で収録できなかった「重要な楽曲」に関して、なんと! MOBYさんが「ダチーチーチー補習編」として、30曲も Spotify にプレイリストを挙げてくれた。

こちらの3曲目に『King Curtis / Memphis Soul Stew』が入っている。続いてアレサ・フランクリン。スティーリー・ダンや、日本人の曲も。

■で、自前のCDで、バーナード・パーディーがドラムを叩いて「ダチーチーチー」しているのを探したんだ。すぐに見つかった! ラリー・コリエル『FAIRYLAND』(フライング・ダッチマン)のラストに収録された「Further Explorations For Albert Stinson」だ。

2018年4月11日 (水)

『地下鉄道』コルソン・ホワイトヘッド著(早川書房)を読む

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■最近、ブログの更新が苦痛になってしまった。そうなってしまってはダメなのだ。たとえ月イチでも継続こそ大事。

という訳で、一ヶ月ぶりの更新です。

■『地下鉄道』コルソン・ホワイトヘッド著(早川書房)は、ほんとうに面白かった!

ただ、ネタバレなしで読後感想を書くことを拒絶する本なのだな。だから困ってしまう。仕方ないから、読みながらツイートしたものを再録しておきます。 みなさん! ぜひ読んでください。

・ 

このところ読書がちっとも進まない。仕事が忙しいせいもある。『地下鉄道』コルソン・ホワイトヘッド(早川書房)は未だ66ページ。主人公逃亡前夜。文章が濃くて、書いてある内容がめちゃくちゃリアルだから、1行も読み飛ばせないのだ。

続き)それにしても驚くのは『地下鉄道』の舞台が、今から200〜150年前のアメリカであることだ。日本では幕末〜明治維新の時代。少なくとも中世ではない。近代だ。それなのになんだ! 白人たちが黒人奴隷に対して日常的に平気で行っていたこと。

続き)そういえば、コーマック・マッカーシーの『ブラッド・メリディアン』はもう少し前の西部開拓時代の話だったが、こちらはネイティブ・アメリカンを虐殺しまくったアメリカ暗黒史が描かれていた(まだ半分も読まずに途中で止まったままなのだけれど)。

続き)で、言いたかったことは、自らの先祖たちが行った忘れてしまいたい過去の残虐な行為を、こうして「小説」として後世に語り継ぐことの大切さをアメリカ人はちゃんと認識していて、しかも、その小説がベストセラーになるっていう事実は、素直に凄いことだと羨ましく思う。

続き)「地下鉄道 UnderGround RailRoad」に関しては、ハリエット・タブマンに関して描かれた絵本『ハリエットの道』(日本キリスト教団出版局)に詳しい。感想を以前こちらに書いた。

http://kita-kodomo.dcnblog.jp/top/2014/05/post-b39d.html

 
 
3月7日

コルソン・ホワイトヘッド『地下鉄道』は現在 218ページ。主人公はノース・カロライナまで来た。むかしNHKで見た海外ドラマ『タイムトンネル』の感じだ。主人公はいきなり別世界へ放り込まれ苦難の日々が続き、危機一髪のところで別世界へ跳ばされる。リチャード・キンブル『逃亡者』みたいでもあるな

 
 

『地下鉄道』コルソン・ホワイトヘッド著、谷崎由依・訳(早川書房)読み終わった。圧倒された。凄い本だ。州名の章にはさまれた「人名」の章は短いが、とにかく読ませる。みな哀れだけれど愛しい。あの残虐な奴隷狩り人リッジウェイでさえ、読み終わればイイ奴だったような気がしてくるから不思議だ。

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