友部正人ライヴ at 叶屋(南箕輪村)
■昨日は、南箕輪村の老舗酒屋さん『叶屋』で行われた「友部正人ライヴ」に出かけてきた。毎年、この時期に開催されていて、今回で10回目なんだそうだ。ぼくは3年前からの参加で 3回目。会場には40人以上の人たちが集まった。去年も一昨年も見かけた「常連さん」が多い。
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■酒店内に作られた特設ステージに、なんと!「サングラス」をかけた友部さんが登場した。驚いたな。
ボブ・ディランにそっくりじゃないか! 鼻が二人とも「鷲鼻」だから、ほんとよく似てる。おもむろに歌い出した曲は何だったか? う〜ん、忘れてしまった。『6月の雨の夜、チルチル ミチルは』だったっけ。いや、違うな。でも、久々に聴いた「この曲」の歌詞が、グサリと僕の胸に突き刺さった。
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もう会えないと思うからと
ぼくに1曲うたわせる
それほどよくはうたえなかったのに
最高最高とチルチルは言う
もし死にに行く人になら
いい思い出だけにはなりたくない
そう思いながらも手を振って 黒い車を見送った
知らないことでまんまるなのに
知ると欠けてしまうものがある
その欠けたままのぼくの姿で
雨の報道にいつまでも立っていた
6月の雨の夜、チルチル ミチルは
からの鳥かご下げて死の国へ旅立った
ゆうべのままのこのぼくが
朝日をあびてまだ起きている
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■2曲目は『マオリの女』だった。去年も聴いたが、この曲はほんと沁みるなあ。名曲だ。
タヒチへ渡ったゴーギャンが、現地でめとった幼妻のことを歌っている。フランス人のゴーギャンが、骨を埋めるつもりて訪れたタヒチには、結局2年間くらいしか住まなかった。そして帰国後は2度とタヒチへは帰らなかったのだ。幼妻は島に置き去りにされた。あんなにも一生懸命愛した外国人の夫に、いとも簡単に捨てられたのだ。
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■ネットで調べたら「叶屋」店主の倉田さんは 1959年7月生まれだそうだ。なんだ僕より1学年若いのか。2〜3歳年上かと思っていたよ。友部さんが初めて「叶屋」を訪れた10年前には、まだ高校生だった倉田さんの娘さん。この日は赤ちゃんを抱っこして会場で笑顔をふりまいていた。
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■『6月の雨の夜、チルチル ミチルは』は、理由は分からないけれど生き続けることが出来なくなってしまった哀しい夫婦(子供2人あり)の歌だった。そう言えば『マオリの女』も夫婦の歌だ。友部さんは、冷めきった夫婦の歌をもう一曲歌った。タイトルも知らない曲だ。ぼくは今回、遠慮しいしい初めて妻をさそって珍しく彼女が「行ってもいいよ」って言ったから二人で来たのに、それはないんじゃないか(^^;;
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そしたら友部さん。『バレンタインデイ』という、いい感じで年をとった仲むつまじい夫婦の歌も唄ってくれた。でも、ちょっと取って付けたみたいだったな。「叶屋」夫婦に捧げる歌だったのかな。
友部さんの奥さんは「ユミさん」だ。もう、ずっと昔からそうだ。ほんと偉いな、友部さん。
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■酒屋さんでのコンサートなので、開演前と「中入り」の時間帯には、無料で日本酒が振る舞われる。ただ、去年も一昨年も、一人で車を運転して行ったから、お酒は飲めなかった。でも、今回は「帰りの運転手」がいる。しかも、彼女のOKもでた! やったね。叶屋イチオシの「夜明け前」吟醸、「久保田」千寿、「緑川」を次々とお替わりして頂く。いやぁ、おいしいなぁ。(まだ続く)
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