「marry you」聴いて、ブルーノ・マーズのCDをポチッテしまった
■前回の続きです。
例のアメリカはオレゴン州、ポートランド在住で「ちょいと冴えない肥満体型の劇団員30代男性」の画像は、YouTubeにアップされてから10日も経たないうちに世界中で1000万回以上再生されたという。凄いな!
実際、ぼくはこのビデオを見るまでブルーノ・マーズも「marry you」も知らなかったのだが、何ともキャッチーな「この曲」にすっかりハマってしまい、サッカー・ワールドカップ最終予選「対オマーン戦」のハーフタイム中に伊那の TSUTAYA へ長男と急いで行って、marry you のカヴァーが収録された『glee season two vol.4』を借りてきたところだ。
で、早速聴いてみたのだが、やっぱりオリジナルのほうが断然ノリがいい。
じゃぁ、と iTunes Store へ行って検索するとあったあった。この曲だけで200円。CD「Doo-Wops & Hooligans」全曲購入だと 1000円。早速ポチろうかと思って、待てよ? と、アマゾンをチェックしたら、輸入盤で購入すると 991円。ダウンロードよりも9円安いじゃないか! もちろん、こちらをポチりましたよ。
ぼくと同じような行動に走った人が世界中に相当いるのではないか?
とすれば、ブルーノ・マーズにとっては一切カネをかけずに思いもかけず最高のプロモーション・ビデオが作成されて、しかも世界中の人たちが 1000万回以上も自分の曲を聴いてくれた。しかも、そのうちの何割かは、iTunes Store や amazon で実際に曲やCDを購入してくれている。だからもちろん「著作権侵害」なんて絶対に言わないよね。
ところが、これが日本で作成されたビデオとなると状況は全く異なる。
一応、JASRAC と YouTube との協定で、素人が「自分で歌ってみました画像」は JASRAC は認めている。でも、オリジナル曲を勝手にBGMとして使用することは「絶対にダメ!」なのだ。そのあたりは徹底している。
■ぼくもよくやるブログへの「YouTube 埋め込み画像」に関して、JASRAC は「このように」公式見解している。「個人が広告収入を得ずに運営するホームページ、ブログ」ならば黙認すると。
でも、この「しろくま通信」が、北原こどもクリニックの広告媒体であると主張される可能性もあるわけで、そうなると、この記事は「やぶへび」になってしまうな。これはマズいぞ。
たぶん、JASRAC は毎日「エゴサーチ」して危険分子をチェックしているだろうから、敵にまわすとホント怖い相手なのだ。
■全国十数カ所に支部があり、例えば長野県の場合は「大宮支部」がチェックしている。そこの長野県担当者は、信濃毎日新聞をはじめ、長野日報などのローカル紙、さらには「週刊いな」や「中日ホームニュース」といったフリーペーパーに載った「コンサート告知情報」を、くまなくチェックして、その日演奏された楽曲の使用料を請求してくる。それはもう、徹底しているそうだ。
彼らのもう一つの重要な任務は、カラオケ店やスナックでのカラオケ楽曲使用料の徴収と、喫茶店などでBGMとして使用されている楽曲使用料の徴収がある。実際に流れた楽曲を1曲ごとにチェックするのはお互いに大変なので、店舗の床面積から割り出した「年間一括契約」で支払われることが多いようだ。
■何が言いたいかというと、もちろん、作詞家、作曲家やミュージシャンたちの著作権を守ることは絶対的に必要だが、旧態依然としたJASRAC の何十年も変わらぬアナクロニズムに関して、さすがにいま現在では問題があるぞ! ということだ。
BGMとして、床面積の小さな喫茶店で 音楽を流すなら、年間 6000円支払えば許す。しかし、BGMとしてではなく、客に音楽を積極的に聴かせる「ジャズ喫茶」の場合は、一曲ごとにしっかり課金しますよ! ライヴの生演奏もあるなら、さらに課金させていただきますよ! てところが問題なんだ。
いまやシーラカンスのようになってしまった天然記念物の「ジャズ喫茶」から、冷酷なJASRAC は反論の余地のない実務的計算式から割り出した課金を赤字であえぐ「ジャズ喫茶」から無情にも搾取しているのだ。
有名なのは、新潟市で古くからジャズ喫茶を営む(ぼくも学生の頃、一度訪れたことがあるぞ)『スワン』店主の果敢な攻防だ。
「このブログ」での記載がよくまとまっている。
■意固地な「sony」が、自社所有の楽曲を未だに「iTunes Store」に解放していないことと似ているバカを、JASRAC は懲りもせずにくり返しているのではないかな。悲しいことだ。ほんと。
■あと「この記事」が示唆に富んでいて読ませる。
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