■2月13日(木)の「渡辺貞夫カルテット'14」箕輪町文化センターホール。行ってよかったなあ。ナマで聴くのは、実は初めてなのだ。
この2月1日で、81歳になったというのが信じられないくらいめちゃくちゃパワフルで、エモーショナルなアルト・ソロにほんと感動した。「アーリー・スプリング」とか「マイ・フーリッシュ・ハート」とかのバラードや「ボサノバ」がこれまたしみじみ沁みたが、やっぱ、ナベサダは「サンバ」だ。燃えたぜ!
■ナベサダのライヴの残響が、まだずっと耳の奥に残っている。ほんと凄かったな。何なんだ!あの若々しさは。昔と変わらぬ、冴え渡るアドリブ・ソロ。
実物を見るまでは正直期待してなかった。もうヨレヨレで、出がらしの番茶みたいな演奏かもしれないと覚悟して行ったんだ。ほんと、ごめんなさい。感服いたしました。
しかも、めずらしく風邪をひいてしまったと、オープニングの2曲が終わったあとでの挨拶で、調子悪そうに「かすれた声」でボソボソと語り出した時には、不安は的中かと思ってしまったのだった。
さらに、信州の田舎町の公民館でのコンサートでしょ。300人以上集まった聴衆を眺めると、みな50歳~60歳代の老男女ばかり(若者は見かけなかったな)僕を含めて聴衆の多くは、1970年代末の20代に熱中して何度も聴いた『マイ・ディア・ライフ』とか『カリフォルニア・シャワー』『モーニング・アイランド』などのヒット曲を演奏してくれると思ってた。ところが、
続き)ナベサダは、そういう「聴衆に媚びる」もしくは、田舎の観客を適当にあしらう(お笑い芸人をみていると、地方の営業ではあからさまにそういう雰囲気がある)ミュージシャンではなかった。常にアグレッシブに「今のジャズ」を全力疾走で追求する姿勢を貫いたのだ。だから、当日彼が演奏した曲目で僕が知っている曲はほとんどなかったのだ。アンコールまで含めてもね。潔いぞ!
■上記の文章は、ツイッターで書いたものを再編集したものです。
それにしても、ツイッターで検索してみたら、箕輪町でのナベサダのコンサートをツイートしているのは僕だけだった。300人以上の人が会場にいたはずなのに、おじさん、おばさんたちは、誰もツイッターをやってないのか!? これはちょっとショックだったな。