外食に対して、次第に保守的になってゆく自分を感じる今日この頃

■先週の土曜日、週末だし家族で外食を提案したのだ。子供らも妻も同意してくれた。「ところで、何処行くの?」次男に訊かれた。

「いや、じつは前から気になっていた広島風お好み焼きが食べたかったんだよ。ほら、父さん毎朝 NHKで『てっぱん』見てるだろ。」 というワケで、伊那図書館駐車場に車を停めて、歩いて「錦町新地」へ。


しかし、この場末の路地ほど健全な家族連れに似合わない場所はない。でも、この路地の右奥には居酒屋『いろり』があって、ここには家族で数回来ている。だから大丈夫と思ったのだ。でも、その「広島風お好み焼き」の店のドア(スナックの居抜き)を開ける勇気は、ぼくにはなかった。子供らも妻も、思いっきり引いてしまっていたから。


仕方なく諦めて、飯田線の線路を渡ってマルトキ前の路地を右へ。ここにも、最近気になっていたカウンターでオムライスが食べられるオシャレなバーがあるのだ。店の前に家族4人で立つ。でも、オシャレすぎるのだ。子連れで入る店ではないのだな。ぼくらが立ち去ると、小綺麗な女の子が二人、店に入っていったよ。

厳寒の夜空の下、ぼくら家族4人は結局路頭に迷ってしまった。

「じゃぁ、しょうがないから『鳥でん』にでも行くか。1000円のクーポン券の期限が1月末までだったし」僕は言った「車、いなっせの駐車場に移動しとくから、先に行ってて。」


ちょうど電車が来て、踏切がふさがってたりしたので、駐車場を移動して1階に降りたら、妻がイライラして待っていた。子供らは西澤書店で立ち読み中。「鳥でん、満員だって! こうゆう時って、いつもそうよね。どこも入れないじゃん。」「あっちゃ〜!」


というワケで、結局この日は合同庁舎前の「佐榮」で、「ぶたたま」「キムチぶたたま」「もちチーズ」「五目やきそば」「イカ焼き」を注文する。子供らも妻も機嫌が悪い。みな無口なまま、お好み焼きが焼き上がるのをじっと待っている。辛いなぁ。そんなつもりじゃぁなかったんだ。ただ、新たな店を開拓したかったんだよ。冒険してみたかったんだよ。


これは家族のせいだけではないが、外食に対して自分がどんどん保守的になっていることを、最近しみじみ感じるのだ。気に入った「行きつけの店」がすでにあれば、なにも新たに店を開拓する必要はないじゃん。「一見さん」で冒険して、店主から冷たくされて失敗するよりは、馴染みの店でくつろいだほうがどんなにいいか。そうでしょ。


わが家の場合、もうだいたい決まってるのだ。中華なら『美華』か『満月』だし、ラーメンは『二八』。蕎麦は『こやぶ』しか行かないし、カレーは南箕輪の『アンナプルナ』か、宮田の『アルッカマゲ』小町屋『アシャンティー』で、寿司は『ちむら』。焼肉は『宝船』か『権兵衛』。滅多に行かないフレンチは、茅野の『ディモア』か、伊那旭座手前の『伊勢屋』。そうして、うなぎは『小林』か辰野の『小坂』だな。

あと、たまに飲みに行くのは、桜町の『Kanoya』だ。


これだけ決まってれば、もういいじゃんね。そういうことだ。


最近、Twitter で教えてもらったサイトに、「グルメサイトの功罪」というのが載っていた。なるほどなぁ。そのとおりだよ。

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