さよなら ディック・フランシス

■じつは奥さんがゴースト・ライターだったのでは?という噂が立って
暫くしてからその奥さんが亡くなってしまったので、これでもう二度と
ディック・フランシス「競馬シリーズ」の新作は読めないのだと
諦めていたら、数年後、そうした風評を見事に払拭して新作が発表されたので
ぼくは本当に驚いた。

やるじゃん、ディック・フランシス。恐れ入りました。


イギリス人の作家で一番好きなのは
クリストファー・プリーストだが、一番たくさん本を読んでいるのは
何と言っても、ディック・フランシスだった。


そうは言っても、いま確かめてみたら
思ったほど読んではいなかったか。


『興奮』 『本命』 『度胸』 『大穴』 『血統』
『罰金』 『利腕』 『名門』 『証拠』
『直線』 『標的』 『帰還』 『密輸』
『決着』 『女王陛下の騎手』


一番好きなのは『度胸』かな。鼻の差で『大穴』か。
リアルタイムで読み始めたのは『直線』から。
だから『直線』にもすっごく思い入れがあるよ。


ただ、「菊池光・訳」でなくなって、奥さんが亡くなってからは
正直読む気をなくしていた。

ほんと、ごめんなさいね。

今度こそ、本当にディック・フランシスの新作が読めなくなってしまった。
悲しい。寂しい。

不撓不屈の「ジョンブル魂」は、誰が引き継いでくれるのだろうか?

謹んでご冥福をお祈りいたします。


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